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スケール感漂う若き青赤の1年生右サイドバック。FC東京U-18DF田中遥大が「隣にいるスーパーな先輩」から学んでいること

ゲキサカ / 2024年10月14日 19時16分

 ファイナルスコアは0-2。上位に位置する鹿島ユースを相手に、今季2度目の連敗を突き付けられたチームの中で、1年生ながら主力として試合出場を重ねている田中の、心から悔しそうな表情が印象的だった。


 U-15世代から年代別代表も経験するなど、小さくない期待を集めてU-15深川から昇格してきたU-18の1年目。田中はアウェイで戦った第7節の尚志高戦でプレミアデビューをスタメンで飾ると、フル出場で勝利に貢献。第10節以降は継続して先発の座を確保している。

 その凄みを実感しているのは、すぐ隣でプレーしている同じチームの“先輩”だ。「自分の周りには良い選手がたくさんいるんですけど、隣にいる永野修都選手は本当に凄いです。もう全部球際は持ってきますし、自分が守備をしていたら、本当に取れるかなと思うギリギリのところで取れないパスを出してきますし、競り合いも強いですし、本当にスーパーです」。

 来季のトップ昇格も内定しているDF永野修都(3年)の一挙手一投足を間近で見つめることで、自分の中に確かな気付きがあったという。「“こだわるところ”の大事さを学んでいます。球際もそうですし、絶対諦めないというか、常に戦う人なので、そういうところは本当に尊敬する部分です。その上でもちろん技術も高くて戦えるというところが一番凄いところだと思うので、自分も技術は付けていきたいですけど、それだけに満足しないで、個で戦える強い選手になりたいなと思います」。プロになる選手の基準へ直に触れ、その見据える目線は上がり続けている。



 今節が終わると、『AFC U17アジアカップ予選』を戦うU-16日本代表に選出された田中は、国内合宿を経てカタールの地へと渡る。前述したように中学3年時に初めてU-15日本代表の招集を受けてから、コンスタントに日の丸を背負ってきているが、その背景にある周囲の協力にも、この男の目はしっかりと向いている。

「前までだったら代表なんてことは考えていなかった時期もありましたけど、中学生の頃からチャンスをもらえて、本当に恵まれていることは感じていますし、周りの人も本当に自分のためにいろいろやってくれる部分はあるので、周りの人のためにも、自分のためにも、全力で戦ってきたいと思います」。多くの人への感謝を抱き、世界へと続いている第一関門の扉を、力強くこじ開けてみせる。

 代表活動が終われば、リーグ戦も最終盤に突入していく。さらなるステップアップも念頭に置きつつ、今シーズンの残された2か月あまりの時間も、16歳は無駄にするつもりなんて微塵もない。

「このチームには永野修都選手や後藤亘選手、山口太陽選手みたいにこれからプロになる人たちもいて、そういう人たちはアジアでも優勝してきているメンバーなので、見習う部分がたくさんありますし、その中でそういう人たちを相手にしても、自分ができないことに向き合うことはもちろんですけど、できるところも突き詰めて、そこももっと伸ばしていきたいですね」。

 今より遥か遠くまで、もっと大きく羽ばたくためのイメージは、十分に持ち合わせている。自身の軸を強い向上心で貫く、若き青赤の右サイドバック。田中遥大がしなやかに描き続けていく成長曲線が、果たしてどこまで伸びていくのか、今から非常に楽しみだ。



(取材・文 土屋雅史)
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