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[関東]瀬戸際の関東学院大が“創部初”1部2連勝!! 残留争い佳境に決意新た「このままでは終わりたくない」

ゲキサカ / 2024年10月23日 17時33分

関東学院大が2連勝

[10.19 関東大学L1部第18節 関東学院大 3-2 桐蔭横浜大 金沢八景G]

 関東学院大は今季、創部以来初の関東大学リーグ1部を戦っている。5月の第4節・東京国際大戦(○2-1)で初勝利を収めたものの以降は12試合勝利なし。最下位に低迷して2部降格がチラつく瀬戸際に立たされているが、そこから2連勝を飾って勢いに乗り始めた。

 今季リーグ戦全試合に出場しているFW野嶋圭人(3年=神戸国際大高)は開幕を迎えるにあたり、「去年の4年生ががっぽり抜けちゃった分チームを立て直す中で、まずは守備から作っていった」と振り返るが、筑波大と明治大との開幕2連戦で合計7失点。2部との違いを思い知らされた。個人のタスクも増えたといい、「やることの多さに困惑して、なかなか思い通りにいかない期間が長かった」と前半戦を総括した。

 攻撃面でもエースのFW堀金峻明(4年=九州国際大付高/山形内定)にボールを預けるスタイルがなかなかハマらなかった。「峻明を起点にというのだけを最初は意識していたけれど、どんどんチームを作っていく中で“峻明につけた後”を練習していって変わった」と野嶋。多くの選手がボールに関わるようになると、一時4節連続ノーゴールだったチームは現在7節連続で得点が生まれるようになった。直近6戦4発の堀金も「どんどん後ろから出てくるし、自分はよりゴールに近い位置でプレーできている」と手応えを感じている。

 また、19日の桐蔭横浜大戦では0-2のビハインドから残り12分で3点を奪って逆転勝利と粘り強さを見せた。左サイドからのクロスにファーサイドへ走り込んで決勝点を決めたDF油野匠栄(3年=中京高)は「練習でも多いシーン」と笑顔を見せ、日々の積み重ねが結果に表れたことを示した。「前期よりチーム全体で良くなっている」と残留争い佳境での2連勝に自信を深めた様子だ。

 もっとも最下位であることには変わらず、逆転残留のためには勝利し続けることが求められる。堀金が「強度や個人の能力が2部と全然違う。毎試合満身創痍になりながらやっている感じがあって、自分のレベルアップになる場所としてとても良い」と得られる経験の大きさを示せば、油野は「プロに行くことを目標でやっていて、やっぱり2部より1部の方がレベルが高くてプロ(入りするため)の面でも1部の方がいい」と夢を実現するための重要な舞台だと強調。1年での降格は避けたいところだ。

「このままでは終わりたくない」(油野)、「4年生を勝たせたい」(野嶋)、「6連勝を目指して最後まで諦めずに」とそれぞれが残留への執念を燃やす。この2連勝は1部で初の完封勝利(vs流経大○1-0)、逆転勝利と浮上のきっかけになる要素が十分。関東学院大はチーム史に残るシーズンを笑顔で終えるべく、人事を尽くす。


(取材・文 加藤直岐)
●第98回関東大学リーグ特集

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