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ラストプレーでPK誘発、90+10分に自ら決めた浦和FWチアゴ・サンタナ「100%集中した」

ゲキサカ / 2024年10月24日 5時0分

FWチアゴ・サンタナ

[10.23 J1第25節延期分 浦和 1-0 柏 埼玉]

 5分間のアディショナルタイムも尽きてしまおうかという時だった。柏陣内でボールを保持していた浦和レッズが好機をつくった。MF安居海渡の鋭い縦パスをクサビで受けたMF原口元気がポケットへパスを出し、MF関根貴大がクロス。途中出場のFWチアゴ・サンタナが難しい体勢からシュートを打つと、ボールは清水時代の22年にチームメートだった柏DF立田悠悟の腕に当たった。

 主審は最初、CKを指示したがVARが介入し、オンフィールドレビューを経て浦和がPKをゲット。これをチアゴ・サンタナが冷静に決めて1-0。浦和は6月の磐田戦以来となるホームでの勝利を手にし、残留争いから大きく抜け出す勝ち点3を手に入れた。

「最後の最後にPKをもらい、できる限りPKだけに集中して周りの声を聞かないようにした。100%集中したし、集中して得点できて本当に良かった」。自身12得点目がチームの連敗を止める価値あるPK弾。チアゴサンタナは満足そうに言った。

 今季は3-0で勝利した5月15日の京都戦でPKを失敗していたが、「プロになって14年間ですけど、初めて外したのがあの京都戦。だから緊張しなかったし、決めれて良かったです」と胸を張った。

 今季、J2の清水から浦和に加入した助っ人FWは4月3日のFC東京戦で衝撃的な超ロングシュートを決めて月間ベストゴールに選出されるなどインパクトのある得点を記録してきたが、ゴールの後に追いつかれたり逆転されたりと勝利に結びつかないことが多かった。

「自分自身、なかなか決められなかったし、決められた時になかなか勝てなかった時期があった。自信を取り戻すためにこの勝利は非常に大きい」。言葉に実感がこもっている。

 チームは6月の磐田戦以来となる4カ月ぶりのホーム白星を挙げ、順位は暫定16位から暫定12位まで大幅に上がった。「きょうの試合に勝って自信を取り戻せる。何よりもできるだけ早く残留争いから抜けて、来年100%でできるように頑張っていきたい」。ストライカーの目は先々をも見つめていた。

(取材・文 矢内由美子)
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