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専修大北上が前半4発、5-0で岩手準決勝突破。堅守とテンポの良い攻撃で宿敵・遠野超えに挑戦

ゲキサカ / 2024年10月31日 23時34分

 そして24分、自陣からパスを6本、7本と繫ぐと、平山が右から中へドリブルし、相手DFの背中を取った山崎へラストパス。山崎が右足でゴールを破り、3-0とした。さらに27分、藤枝の右ロングスローのこぼれ球を成田が左足で決めて4点目。前半で大差をつけることに成功した。
前半24分、専大北上はFW山崎諒太が右足シュートを決めて3-0前半27分、専大北上CB成田大悟主将(4番)が左足で4点目のゴール前半で4-0と大差をつけた
 盛岡誠桜は前半のうちにDF高橋太陽(2年)を前線へ投入。流れを変えようとする。だが、専大北上は後半3分、小野寺のパスから横山が左サイドを突破してPAへ侵入。ラストパスを山崎が右足で決め、5-0とした。
後半3分、専大北上FW山崎諒太がこの日2点目のゴール5-0とした
 盛岡誠桜も右から仕掛けた今野の左足シュートが枠を捉えるが、これは専大北上GK奥山が反応。専大北上は盛岡誠桜の速攻やセットプレーでゴールに迫られるシーンがあったものの、CB成田が個の力で止め切り、184cmのCB伊藤が抜群の高さを発揮するなど得点を許さない。

 小原監督が、「やっぱり今年はキーパーと2センター、この3人がほんとによく頑張ってくれて。攻撃もある程度タレントはいるんですけど、やっぱり後ろのヤツらがほんとに頑張ってくれて、こういう結果出てるかなと思います」と説明したように、安定した守備がチームの支え。この日は、攻撃陣も躍動して指揮官の予想を超えるゲーム展開になった。
専大北上は相手の速攻を警戒。CB伊藤晟来が高さを発揮するなど安定した守備を見せた
 盛岡誠桜は後半、FW横田一騎(2年)を皮切りにMF佐藤慈海(2年) 、MF浅沼亮太(1年)、FW伊藤楓太(2年)を投入。専大北上もFW千葉桐翔(3年)、MF東城巧磨(1年)、FW小豆嶋幸旭(3年)、FW鎌田星那(3年)、MF小森光稀(3年)をピッチへ送り出した。

 盛岡誠桜は最終ラインへ落ちた三村が攻守で奮闘していたほか、全体的に球際の強度が向上。専大北上の攻撃に判断の遅れやミスが増えたこともあって、よく食らいついていた。一方の専大北上は流れの悪い中、1年生MF東城がテンポと精度の良いパスで攻撃にリズム。吉池の好パスから小豆嶋が左足を振り抜くなど貪欲に6点目を目指す。
盛岡誠桜は後半、MF三村琉珠らが奮闘も準決勝敗退に
 だが、5-0のまま試合終了。直後にはピッチ上で指揮官から大味な展開になったこと、準備が足りないことを厳しく指摘されていた。決勝で対戦する遠野は2022年の県新人戦決勝で勝った後、公式戦で連敗の続いている相手だ。成田は「自分たちもほんとに遠野とやる最後のチャンスですし、自分たちにとっても最後の大会になりますし、自分たちももうほんとに勝つしかないっていう気持ちでトレーニングに臨んできましたし、そういう気持ちで決勝を迎えたいなと思っています」と力を込めた。

 夏休み明けにはプリンスリーグ東北で4連敗。その後、2連勝と立て直して迎えた選手権予選でチームは成長した姿を見せている。課題の出た準決勝の後半から、チーム全体で引き締め直して決勝へ。そして、宿敵に勝利し、全国切符を掴み取る。

(取材・文 吉田太郎)

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