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東京実が東京Aブロック準決勝進出。DF田中玲音は選手権で活躍し、再び代表入りへ

ゲキサカ / 2024年10月31日 23時32分

2023年U-17日本代表のストッパー、{c|東京実高}}DF田中玲音(3年=PALAVRA FC出身)

[10.26 選手権東京都Aブロック予選準々決勝 東京実高 2-2(PK4-3)大成高 NICHIBUN SAKURA FIELD]

 昨年、U-16日本代表に初選出され、「U-16インターナショナルドリームカップ2023 JAPAN」でオランダなどを相手に奮闘。その後、U-17日本代表、U-17日本高校選抜候補にも選ばれた注目株は、選手権で活躍し、再びチャンスを勝ち取る意気込みだ。

 東京実高の3バックの中心を担うDF田中玲音(3年=PALAVRA FC出身)は、関東高校大会優勝校・大成高との選手権東京都Aブロック予選準々決勝で延長戦を含む100分間フル出場。ボランチと挟み込む形でFW坂本青輝(3年)、FW伊藤雄淳(3年)の強力2トップに対応したほか、目の前の相手に勝つこと、サイド裏のカバーリングをすることを意識して関東王者に立ち向かっていた。

 背負ってボールを収めようとする相手FWに負けず、「得意な部分なんで、違いを見せれたら」というヘッドで相手の攻撃を弾き返した。チームは前半終了間際、田中を上手く囮にしたセットプレーから先制点。さらに後半17分にも相手のミスを逃さずに追加点を奪った。だが、後半28分に1点差とされると、試合終了間際に中途半端なクリアが続いて追いつかれてしまう。

 田中は試合の締め方を反省。また、「1試合目、2試合目、決めてきたんで、今日も決めたかったんですけど」と得点できなかったことを悔しがっていた。それでも、チームはPK戦で勝利。2年ぶりの準決勝進出を決めた。

 今年、東京実は東京都4部リーグに所属。また、インターハイ予選ではベスト8を前に敗れるなど、多くの目に触れる舞台でプレーすることができなかった。今年は年代別日本代表から遠ざかっているが、代表チームでともにプレーした選手たちの活躍は田中の刺激に。この選手権は大事なアピールの機会だ。

 田中は代表チームでフィジカル不足を実感し、日常の努力で改善。「代表で培ったものが、今の自分を作ってきてくれたっていう感じなんですけど、この1年、何も選ばれていない。一緒に代表でプレーした仲間とかが代表でまた選ばれていて、そこが悔しかったんで、またこの選手権でアピールして代表だったり、選抜に選ばれたいです」と“代表復帰”を誓う。

 10月にはJ1クラブの練習試合に参加。「周りはもう全員上手いって感じでした。プロだからそれはもう当たり前なんですけど、声だったり、プレーじゃない部分で感動しました。ずっとコミュニケーションを取っているし、強く言うところもあるし、もう刺激になりました」。より高いレベルでのプレーを目指す田中は、学んだことも東京実で活かしていく。

 選手権予選は11月9日に準決勝。対戦相手は5カテゴリー上のプリンスリーグ関東1部に所属する名門・帝京高だ。「どんどん相手のレベルが上がってくるんで、自分が今まで経験したことを全部出し切って、次、西が丘に立つんですけど、2年前に自分立ったんで、そこに忘れてきた勝利っていうのは、今度は掴んでいきたいと思います。相手が帝京だろうと関係ないですし、自分たちは一発勝負で強いんで、自分たち信じて」。帝京はU-18日本代表の大型CB田所莉旺(3年)を擁しているが、「そこの1対1ではもう絶対負けない。自分が絶対選ばれるように頑張りたいです」という田中はゴール前の競り合いで上回り、東京実を初の決勝へ導く。
PK戦勝利の瞬間は歓喜の咆哮
(取材・文 吉田太郎)


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