[MOM4881]岡山学芸館高FW太田修次郎(3年)_「絶対にお前が決めろ」…指揮官の期待に応えたエース、チームの危機を救う同点弾!!
ゲキサカ / 2024年11月3日 7時2分
[11.2 高校選手権岡山県予選決勝 岡山学芸館高 2-1 作陽学園高 シティライトスタジアム]
両手の拳を握り締め、天に向かって何度も吠えた。岡山学芸館高FW太田修次郎(3年)が貴重な同点ゴールでチームの危機を救い、4年連続7回目の出場に導いた。
前半24分(40分ハーフ)に先制され、1点のビハインドで迎えた後半10分だった。DF岡田拓也(3年)のロングスローを相手がはね返す。エリア内の浮き球をMF吉岡大和(1年)がヘッドで前に送ると、太田が密集の背後でフリーとなっていた。
「セカンドボールのクリアを予測してゴールにつなげるように言われているので、(密集を)越えるだろうと思って一歩離れた」というポジショニングから、体を倒しながらの右足ボレー。「ダイレクトシュート、しっかり体を倒すことも言われている」と振り返る練習の成果でネットを揺らした。
先週の練習ではスタッフから「信じているぞ」と声を掛けられ、この日の試合前には高原良明監督から「絶対にお前が決めろ」と送り出されていた。期待に応えて同点とすると、14分には岡田が続いて逆転した岡山学芸館は2-1で勝利。これぞエースという働きを、高原監督も「素晴らしい」と称賛した。
6月のインターハイ(全国高校総体)予選決勝で作陽学園に0-1で敗れたチームは、部室に作陽学園が喜ぶシーンが載った新聞記事を貼り出し、雪辱を誓った。「全国のどのチームよりも苦しい思いをしてきた自信がある」と振り返る夏の鍛錬を経てチーム力を高め、雪辱の全国切符を勝ち取った。
過去2年の選手権には喜びと悔しさ、2つの思い出がある。一昨年度は1年生ながら登録メンバー入りし、試合のメンバーには一度も入らなかったが、先輩たちが全国初制覇を成し遂げる瞬間を間近で見届けた。昨年度は初戦の2回戦から先発出場し、名古屋高(愛知)との3回戦では0-1で迎えた試合終了間際の後半40分に同点ゴール。しかし、決めれば勝利だったPK戦5人目でキックを止められ、7人目までもつれた末にチームは敗れた。
「ここから、もう一度チーム全体で引き締めていきたい。自分が1年生のときに3年生がしてくれたように、後輩ともプレーして、また全国で優勝したい」と意気込む。今年も全国でゴールを、今度は勝利へのゴールを決めて、チームを二度目の頂点に導いてみせる。
(取材・文 石倉利英)
●第103回全国高校サッカー選手権特集
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