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[MOM4887]徳島商FW藤澤珀人(1年)_兄は元U-16日本代表候補&徳島市立OB…注目の1年生FWが準決勝の舞台で圧巻3発!!

ゲキサカ / 2024年11月3日 14時37分

ハットトリックを達成した徳島商高FW藤澤珀人(1年)

[11.2 選手権徳島県予選準決勝 徳島商高 5-2 徳島科学技術高 徳島市民球技場メイン]

 4歳上の兄・芭琉(現・法政大)は徳島市立高のOBで、高校時代は188cmのサイズを生かした守備で注目を集めたGKだった。2度選手権に出場した経験があり、20年にU-16日本代表候補に選出され、高校選抜でもプレーしている。実績十分の兄を持つ徳島商高の注目の1年生FW藤澤珀人が準決勝の舞台で、ハットトリックの離れ業をやってのけた。

 入学後から出場機会を掴んできたが、今予選の先発起用は徳島科学技術高戦が2度目。悪天候にも動じず、「天気が荒れるのはわかっていたので、準備はしっかりできていた」(藤澤)。1年生とは思えないほど落ち着いていたストライカーは、身体の強さを生かしたプレーで攻撃を牽引。「(闇雲に)前に進むのではなく、自分がキープをして仲間に繋いだり、運んでいくことを意識していた」(藤澤)。

 泥臭いポストプレーでタメを作るだけではなく、点取り屋としての仕事も忘れてはいない。果敢にゴールを狙い続け、前半11分には主将・右SB柿平輝大(3年)の右CKに頭で合わせて先制点をゲット。さらに20分には相手DFに当たってコースが変わったクロスにうまく合わせ、相手GKに競り勝ってヘディングでネットを揺らした。

 3-0で迎えた後半2分には味方のシュートがこぼれたところを詰め、抜け目なく加点。ハットトリックを達成し、チームの勝利に大きく貢献した。

 中学時代は地元の那賀川中でプレーし、中学1年次と2年次にはエリートプログラムフューチャーのメンバーに選出。3年次にはエース兼キャプテンとしてチームを県大会優勝に導くなど、目覚ましい活躍を見せていた。

 高校ではさらなる成長を目指し、徳島市立への進学を希望。しかし、声は掛からずに兄とは異なる道へ。「市高に行きたかったけど、叶わなかった。倒して全国に行くのであれば、徳商しかなかった」という想いで、オレンジ色のユニホームに袖を通した。

 身長は172cm。兄と比べれば、サイズはない。だが、身体能力が高く、ゴールの匂いを嗅ぎ分ける力もある。憧れは元ウルグアイ代表のFWルイス・スアレス。「ゴールに向かう姿勢が参考になる」と話し、エゴイスティックなストライカーを目指したいと考えている。

 次なる相手は徳島市立。「結果的に決勝に行けて嬉しい部分もある。でも、そこで勝ってからが本番」と話した藤澤は、誰よりも闘志を燃やす。負けるわけにはいかない――。決勝で王者撃破を果たすべく、1年生FWは貪欲にゴールを狙い続ける。

(取材・文 松尾祐希) 
●第103回全国高校サッカー選手権特集

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