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[MOM4896]大同大大同FW加藤真基(3年)_「一瞬のスピードには自信がある」俊足とキャプテンシーで初の全国に王手

ゲキサカ / 2024年11月4日 17時28分

大同大大同高FW加藤真基(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.3 選手権愛知県予選準決勝 大同大大同高 0-0(PK6-5) 名古屋高 ウェーブスタジアム刈谷]

 今回の選手権予選でチームの最高成績を塗り替える躍進を続けるのが大同大大同高。チームをキャプテンとエースという立場でけん引するのがFW加藤真基(3年)だ。

「20mを速くするために小さい頃からトレーニングしてきたのが生きている。足元は凄く苦手なので、スピードで行けるところは行っている」と口にする通り、持ち味は一瞬の速さを生かした抜け出しとドリブル。自陣から足元を繋ぐサッカーを志向するチームではあるが、彼のスピードを生かしたカウンターは脅威で、今季は県1部リーグでチームトップの6ゴールをマークしている。

 その速さは分かっていてもそう簡単に止められない。得点こそ奪えなかったが、前年王者である名古屋高に挑んだ準決勝でも能力の高さを随所で垣間見せた。「今週はハイプレスで来る相手に対して自分たちのやりたいサッカーができるようにする練習しかしていなかった。練習の成果がよく出たのが前半でした」。そう振り返る通り、前半は名古屋のハイプレスをかわして攻撃を前進させた大同のペース。周囲の選手もチャンスを逃さず、加藤にボールを入れていく。

 最初の見せ場は前半23分。FW福田琉斗(3年)からのパスを左サイドで受けた加藤はドリブルのスピードを一気に上げて、ゴール前に潜り込んでシュート。GKの脇を上手く付きながらDFにクリアされ、こぼれ球をDF近藤大知(3年)が押し込んだが、相手GKに止められ得点には至らない。「一瞬のスピードには自信が持っているので、あの形は持っていけると思っていた。決めきれていれば、もう少し楽なゲーム展開になったと思う」と本人は悔しさを滲ませる。32分には加藤のクロスから、DF赤野太一(3年)がヘディングシュートを放ったが、スコアを動かせないまま前半を終えた。

 後半以降はパワフルな攻撃を仕掛けた名古屋のペースで試合は進んだ。前半のように相手ゴール前に攻め込む回数は減ったが、抜群のスピードを持つ加藤が前線にいる意味は大きい。相手を押し返すカウンターの起点として機能。延長後半4分には右サイドでのボール奪取から素早く前線に展開し、加藤がおさめてシュートまで持ち込もうとしたが、3人に囲まれて自由にやらせてもらえなかった。

 得点こそ奪えなかったが、俊足で相手の脅威になるだけでなく、主将としての貢献度も高かった。「周りを引っ張れる選手」と評するのは城山太志監督で、耐える展開を強いられた後半は後ろの選手が冷静にプレーできるよう声掛けを欠かさなかったという。心身ともに加藤の存在は大きく、初の決勝進出は彼の存在抜きで語れない。

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