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上田西が4年ぶり決勝進出! 松本翔琉の1点を死守…夏王者・都市大塩尻に“ウノゼロ”勝利:長野

ゲキサカ / 2024年11月4日 17時45分

上田西高が7年ぶりの選手権に王手

[11.3 選手権長野県予選準決勝 都市大塩尻高 0-1 上田西高 サンプロアルウィン]

 “似た者同士”の戦いは、上田西高に軍配が上がった。

 互いに4-4-2のシステムを敷き、ハイインテンシティを売りとするチーム。前半からロングボールが飛び交い、球際での攻防を制したほうが主導権を握るかに思われた。

 しかし、先制点はビルドアップから生まれた。上田西は31分、左サイドバックのDF和泉亮哉がボールをオープンに持ち、斜めのクサビを入れる。ボランチのMF鈴木悠杏がスルーし、最前線から降りてきたFW松本翔琉へ。そのままドリブルで前進すると、強烈なミドルシュートでネットを揺らした。

「大舞台というのもあるので、どこかで隙が出るかなと狙っていた」と松本。まさに相手のラインが間延びしていた隙を突いた形だ。

 1点を追う都市大塩尻高は、後半途中にシステムを変更。4-4-2から3-4-2-1に変え、ウイングバックが高い位置を取った。それに対して上田西はサイドハーフを最終ラインまで下げ、6バック気味で応戦する。得意のハイプレスに出づらい状況だったが、白尾秀人監督からすれば「全然守れると思っていた。大きい選手に必ず1枚行って、また(味方が)カバーすればよかった」。

 44分にキャプテンの鈴木が負傷し、60分にもスコアラーの松本翔が足をつって交代。満身創痍ではあったが、松本からすれば「ベンチのみんながやってくれると思っていた。無理をするよりは味方に任せようと思って、仲間を信じて交代した」。

 交代選手が活力を与えれば、スタメンのFW徳間陽向は左サイドハーフからボランチに移って守備に貢献。「1対1の局面だったりを徹底して、最後の最後まで守り続けようと意識していた」と話す。全員で意思統一を図り、前半の1点を守りにかかった。

 長身FW多田井亮への配球に粘り強く対応し、セカンドボールにも素早く反応。終盤はセンターバックのFW土屋裕希がパワープレーに出てきたが、相手の武器であるセットプレーを含めて抑えに抑える。シュート数では6対12と倍の数を打たれたが、最後まで集中を切らさずウノゼロで締めくくった。

 県インターハイ王者を下し、4年ぶりの決勝に進出。2018年に全国ベスト4へ進んだ強豪は、再び“上田西旋風”を巻き起こせるか。

(取材・文 田中紘夢)
●第103回全国高校サッカー選手権特集

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