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[MOM4912]東海大福岡FW田中蒼大(2年)_指揮官の期待を背負ったスーパーサブが大仕事!! 12年ぶり決勝へ導く勝ち越し弾!!

ゲキサカ / 2024年11月6日 10時12分

劇的な決勝点を記録した東海大福岡高FW田中蒼大(2年=18番)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.4 選手権福岡県予選準決勝 東海大福岡高 2-1 飯塚高 博多の森陸上競技場]

今年2月の県新人戦準決勝では1-3で敗れた飯塚から一矢報いるゴールを奪うなど、スーパーサブとして順調なスタートを切っていた。しかし、シーズンが始まると、なかなか結果を残せない。15年度以来の参戦となったプリンスリーグ九州では2部で優勝争いを展開しているチームにおいて、苦しい時を過ごした。奪ったゴールはなく、6月のインターハイ予選でも出番は限定的。だが、腐らずに準備だけは怠らなかった。

 迎えた選手権予選の準決勝。「やられている展開でもやり返す力がある」(伊藤良太監督)。指揮官の期待を背負い、1-0とリードする後半33分に投入された東海大福岡高FW田中蒼大(2年)は、36分に同点とされて迎えた40+2分に大仕事をやってのける。

 相手に流れが傾くなか、訪れたラストチャンスを見逃さなかった。右サイドからDF福田大翔(2年)がファーサイドにスローインを投げ込むと、ワンバウンドしたところに田中が反応。「何も考えずに足を振った」。右足で合わせたボールは綺麗な孤を描いてネットに突き刺さり、勝利を引き寄せる値千金の勝ち越し弾が生まれた。

「インターハイ予選でもあまり試合に出られなかった。FWはゴールを挙げないと使ってもらえないし、成長もできない。なので、ゴールを決めるイメージを繰り返し思い描いていた」。笑顔で喜びを口にした田中。先発でも出場できず、途中からピッチに立ってもなかなかゴールが奪えていなかったが、大事な局面でチームを勝利に導く活躍を見せた。

 昨季のエースであるFW中島慧に憧れる一方で、プレー面で参考にしているのは大迫勇也。田中は言う。

「圧倒的に前線でボールを収められるし、後ろの向きのボールも自分で反転して持っていける。そういうストライカーらしさがすごい。自分もなんでもできるストライカーになりたい」

 参考にする大迫のように、選手権の舞台で暴れるためにも10日の決勝は負けられない。沈黙を破った“東海大福岡のスーパーサブ”は東福岡高との大一番でもチームを救うべく、最高の準備をして最後の戦いに挑む。

(取材・文 松尾祐希)
●第103回全国高校サッカー選手権特集

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