[MOM4925]滝川二GK竹本航(3年)_非常事態にも“声”でフォロー…PK戦2本ストップで自身の役割を全うした守護神
ゲキサカ / 2024年11月11日 15時10分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.10 選手権兵庫県予選決勝 滝川二高 0-0(PK5-3) AIE国際高 ユニバー記念競技場]
滝川二高のゴールマウスを守るGK竹本航(3年)に対する周囲の信頼は絶大だ。「PK練習でも止めていたので、彼を信じてみんながやっていました。自分らが決めれば大丈夫だと思えたのは大きい。今シーズンを振り返って彼の功績は大きくて、スーパープレーを今日みたいな舞台で出してくれる」。そう口にするのは小森康宏監督。
DF酒井悠利(3年)もこう続ける。「竹本は全員に好かれている。人のことを考えられる選手で、みんなの気持ちが良くなるような言葉をかけてくれる。プレーでも良いセーブを見せてくれる」。
結果的にはPK戦でのシュートストップが勝利の要因となったが、試合中の貢献も大きかった。「想定もしなかった開始早々のレッドカード」(竹本)によって前半11分以降は10人での戦いを強いられた。取った対応策はMF八木寛人(3年)をCBのDF加野陽己(3年)に変えて、4バックから5バックへのシステム変更。非常事態に備えて練習してきたとはいえ、急きょ普段とは違うシステムと守り方に対応するのは簡単ではない。竹本はチームメイトがプレーしやすいよう、最後尾から的確な指示を飛ばし続けた。
DF樋渡航(3年)らDF陣の奮闘もあって、押し込まれながらも竹本のところまで飛んできたシュートは数本だけだった。危ない場面は延長後半10+2分にMF杉浦煌仁(3年)が放った浮き球のシュートぐらい。この場面も自信のあるジャンプ力を生かして、枠外にはじき出した。
「ラストのシュートセーブは自分で言うのもなんですが、大きかった」と笑う通り、直後に迎えたPK戦への弾みがついたのは間違いない。「ピッチの選手が走ってくれた分、PKは僕が役割を果たすだけだったと思っていた」と竹本は振り返る。
1、2本目は相手に決められたが、3本目は事前に見ていた準々決勝の映像が記憶に残っていたという。左に蹴るのは分かっていた上で、シュートコースを見てから右に跳ぶと。見事にセーブ。直後には4番手としてキックに挑むと冷静にゴールの真ん中に突き刺した。彼のプレーとコーチングがあったから、苦しい試合展開を乗り越えることができたと言っても過言ではない。
中学時代に所属した名古屋U-15の三木隆司監督が、滝川二の出身だった縁もあって声がかかり、入学を決めた。176㎝とGKとしては小柄な分、力を入れているのはビルドアップ。後方から丁寧にパスを繋ぐスタイルは彼に合っており、DFに交じって組み立てに参加。機を見て入れる前線へのロングフィードも効果的で、チームに欠かせない選手になっている。
試合前日に名古屋U-15時代のチームメイトだったGK水谷準乃右(3年)が所属する愛工大名電高の選手権出場が一足早く決定したことも大きかった。「連絡を取ったら『全国で会おう』と言ってくれて刺激になったし、勇気をもらいました」。
全国の舞台でも竹本の存在がチームの行方を大きく左右するのは間違いない。「タキニらしく怯まず、驕らず、溌剌と戦いたい。驕りはないと思うのですが、怯まずタキニらしく元気よくサッカーがしたい」と話す通り、タキニらしく、竹本らしくプレーすれば結果は付いてくるだろう。
(取材・文 森田将義)
●第103回全国高校サッカー選手権特集
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
出場校チーム紹介:滝川二高(兵庫)
ゲキサカ / 2024年12月22日 21時40分
-
[MOM4970]高川学園GK林田和也(1年)_ PK戦で「我慢」と「斜め前に」を忠実に守り、ビッグセーブ
ゲキサカ / 2024年12月19日 0時23分
-
プロ輩出の名門校に異変…名将築いた伝統が「足りない」 グラウンドに立ち抱いた違和感
FOOTBALL ZONE / 2024年12月14日 8時10分
-
[MOM4943]京都橘GK平誠都(2年)_先輩たちの思いと共に戦った下級生守護神、好守連発&PKストップで全国へと導く!!
ゲキサカ / 2024年12月12日 13時57分
-
選手権予選優勝を経て大きくなってきた滝川二の情熱の「炎」。攻守の要DF川上瑠已は鹿島DFのように「ゴールの部分でも活躍できるように」
ゲキサカ / 2024年12月3日 0時4分
ランキング
-
1大谷翔平の“敗北”に「これ以上の間違いはない」 ジャッジ派の炎上司会者すら異議
Full-Count / 2024年12月26日 20時32分
-
218歳日本人が“3億円超”「凄い」「抜けてる」 3か月で価値急上昇…ロス五輪世代1位に
FOOTBALL ZONE / 2024年12月26日 19時10分
-
3早田ひな、Tリーグに今季初出場 左手首のけがから回復途上
共同通信 / 2024年12月26日 21時16分
-
4中日退団…元首位打者の決まらぬ去就 出場激減も溢れる待望論「電撃とかないかな」
Full-Count / 2024年12月26日 17時27分
-
5本田圭佑、カズとの共演に興奮「レジェンドすぎて…」…自身考案の「4v4」大会の特別マッチ
スポーツ報知 / 2024年12月26日 23時22分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください