「体が勝手に動いた感じ」明秀日立DF廣瀬魁が“予選全試合完封”導くスーパーブロック
ゲキサカ / 2024年11月12日 21時24分
[11.10 選手権茨城県予選 鹿島学園 0-2 明秀日立 カシマ]
スーパーブロックが勝負の分水嶺だったかもしれない。明秀日立高のDF廣瀬魁(2年=FC古河)が相手の決定機をスライディングで防ぎ、2-0の完封勝利と選手権予選の完全クリーンシートを導いた。
明秀日立は1点リードの前半21分、スルーパスで最終ラインの背後を取られるとFW渡部隼翔(2年=府ロクSC)にシュートを放たれた。これはGK重松陽(3年=横浜FM Jrユース追浜)が右手を伸ばして何とか弾いたが、ゴールエリア内にこぼれたボールに相手MF伊藤蒼空(2年=G大阪門真Jrユース)が走り込む。同点になるかと思われたところ、廣瀬がスプリントしてスライディング。「体が勝手に動いた感じ」とシュートの打ち際に足を伸ばして弾き返し、大ピンチを救った。
失点を免れたチームは後半に加点して2-0で勝利し、2年連続の選手権出場を達成。さらに予選全5試合を無失点で終えた。廣瀬は「チームとして、ディフェンスラインとしてゼロに抑えようと決めていた」とこの試合に向けた意気込みを明かしながら、「球際で負けないとか1対1で負けないとか、個の守備は全員とてもレベルが高いと思います」と鉄壁のディフェンスに自信を示した。
萬場努監督も「狙っていた早い時間に点を取ることと、無失点で終わることを体現してくれたのは本当に頼もしかった」と選手の戦いぶりを評価。その上で「GK重松、DF菅野(一葵)のあたりが柱となって崩れないようにしてくれる」と名前を挙げて「チーム全体とキーパーソンのバランスが良かった」と守備陣を称えた。
明秀日立は最高成績のベスト8となった2017年度も予選を無失点で突破しており、弾みをつけて大舞台に臨むことができる。走力を武器に今季からトップチームに加わった廣瀬にとっては初の全国。「初めて出ることができて嬉しい気持ちでいっぱい」と喜びを噛みしめながら、「まずスタメンで出て一つ一つ全力で戦って勝ちを目指せるように、チームのために走れるように頑張りたい」と躍動を誓った。
(取材・文 加藤直岐)
●第103回全国高校サッカー選手権特集
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