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11年目の広島退団も明るく振る舞ったMF柏好文、惜別砲はポスト直撃「先輩と同じですよ(笑)」

ゲキサカ / 2024年12月2日 7時55分

胴上げされるMF柏好文

[12.1 J1第37節 広島 5-1 札幌 Eピース]

 偉大なレジェンドたちのため、そして何より逆転優勝のため——。5-1の大差ながらも猛攻を続けたサンフレッチェ広島はホーム最終戦の後半アディショナルタイム4分、MF満田誠がドリブルで切れ込むと、最後は今季限りでの退団が決まっているMF柏好文へのラストパスを選択した。

 しかし、柏の放ったシュートは左ポストに直撃。「1年前を思い出してくださいよ、ガンバ大阪戦。退団した柴崎晃誠、ポストに当ててますよ。先輩と同じですよ。乾いた音したよね(笑)」。試合後、セレモニーを終えて取材エリアに現れた37歳は報道陣を笑わせながらそのシーンを振り返った。

 11月25日に契約満了が発表され、この日が11年間を過ごした広島でのホーム最終戦。この日はクラブ一筋21年のMF青山敏弘の引退に大きな注目が集まる一戦ではあったが、スタジアムを埋め尽くした広島サポーターは試合前から、2015年のJリーグ制覇に大きく貢献した柏に対しても盛大なチャントを送り続けていた。

 今後のキャリアは決まっていないという中でも、試合後の退団セレモニーでは明るいスピーチで観客を沸かせ、らしさを印象づけた。「満了をひっそり隠して去ることをしなくて良かったなと。11年間ここでやってきたことをしっかりサポーターに伝えて去ることを決めた結果、しっかり送り出してもらえる形になったので、自分の考え方は間違っていなかったと思うし、こういう場でしっかりお別れができたことが自分にとって幸せだった」。

 その明るい姿勢は取材エリアでも変わらなかった。ポスト直撃のシュートには「人生ってそんなに甘くないから、サッカー続けろって言ってるのか、もう入んないから辞めろって言っているのかどっちかわからないけど(笑)」とユーモアを込めて振り返りつつ、「そこは自問自答しながら残り2試合、広島での生活とプレー、僕らしく楽しみながら頑張りたい」と残り2試合への決意を語った。

(取材・文 竹内達也)
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