[MOM4951]滝川二MF三宅蔵ノ助(3年)_リーグ最終戦でハット。兄の背中に近づいた主将は選手権で一戦必勝
ゲキサカ / 2024年12月12日 14時4分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.30 プリンスリーグ関西2部第18節 滝川二高 7-2 近江高B J-GREEN堺S5]
「最後のリーグ戦だったんで、笑顔で勝って終わることができてほんとに良かったです」。滝川二高(兵庫)のMF三宅蔵ノ助主将(3年=尼崎東ミュートス出身)は、プリンスリーグ関西2部最終節の勝利を素直に喜んでいた。
チームは7得点で快勝。その中で、三宅は3得点1アシストの活躍を見せた。1-0の前半16分にダイレクトのスルーパスでチームの2点目をアシスト。すると、前半28分には右サイドから「クロスです」というボールがそのままゴールネットを揺らす。さらに三宅は後半5分にPKを決めると、同11分にもMF南壮一郎(2年)のアシストから決めてハットトリックを達成した。
MFフレンキー・デ・ヨング(バルセロナ)を憧れの選手に挙げるボランチは、中盤中央でボールを持ち過ぎることなく、ドリブル、1タッチパスを交えたゲームメイク。「やっぱりFWとかがもっと攻撃しやすくするためにも、テンポよく回している」。以前は個人でボールを運ぶシーンが多かった印象だが、「みんな上手くなった」チームメートを信頼。対戦相手が注目ボランチの三宅を消しに来る中、自分のところに矢印を向けさせながら、FWやサイドプレーヤーが仕掛けやすいようなボールを意識して配球している。
小森康宏監督も認めるように、上手さに加えてハードワークできる選手に成長中。「1、2年の時は、ちょっと守備は先輩とかに任せっきりで、あんまりハードワークもできてなかったんですけど、 やっぱり最高学年になって自分が守備しないといけないっていうとこになってたんで。守備のとこはすごく意識して練習にも取り組んでるんですけど、まだまだもっとできると思う。しっかり全国までにトレーニングしていきたい」。チームは選手権予選で3年ぶりの優勝を果たし、プリンスリーグ関西2部も3位で終えたが、主将に緩んだ様子は見られなかった。
「(最終節は)大差ついてしまったんで。でも、全国はこんなもんじゃないと思うんで、これで天狗にならずに、もう1回気を引き締めて練習に励んでいきたい。(また県大会の優勝は自信になっているが、)過信にならないように、そこはしっかりみんなで気を付けていきたいと思っています」
三宅の兄、MF三宅凌太郎(現関西学院大)は帝京長岡高(新潟)2年時に選手権3位。主将を務めた3年時にも全国ベスト16を記録している。三宅はその姿を現地で観戦し、守備の部分などで凄みを感じたという。「やっぱり三宅凌太郎の弟というのはついてくると思いますけれども、自分は自分らしくやっていきたい。兄のフィジカルとか球際の部分はもっと見習っていかないとダメだと思う」。今回の選手権予選突破で兄の背中に近づいたが、満足はしていない。兄以上の自信を持つ技術力と成長中のハードワークする力を駆使し、よりチームの勝利に貢献する意気込みだ。
選手権初戦の対戦相手は、強豪・山梨学院高。「兄も山梨学院に2年生の時に(全国大会準決勝で)負けているので。その借りを返すという思いはないですけど。特に関係ないですけど(微笑)、やっぱり山梨学院さんも強いと思う。一戦必勝で戦っていきたい。応援してくれるOBの方々に強くなった滝二を見てもらいたい」。一戦一戦、目の前の相手に勝つことに集中し、兄超えを果たして大学へ進む。
MF三宅蔵ノ助主将(7番)はハットトリックの活躍
(取材・文 吉田太郎)
●高円宮杯プリンスリーグ2024特集●第103回全国高校サッカー選手権特集
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