強力FWがSB転向で持ち味発揮。京都橘DF増井那月は国立開幕戦で帝京を止めて、ゴールも
ゲキサカ / 2024年12月4日 23時42分
京都橘高のDF増井那月(3年=大阪市ジュネッスFC出身)は、今夏にFWからサイドバック(SB)へコンバート。1月の「U17地域トレーニングキャンプ関西」メンバーにも選出されていた注目ストライカーだが、SB転向によって自分の強みをより発揮できていることを実感していた。
「(SB転向を提案され)最初は『ええっ』てなったんですけど、FWやったら自分の特長ってあんまり活かせてなかったっていうか。サイドバックやって、その対人の強さを活かせたなっていうのがあります」と増井。センターバック歴を持つ一方でSBは今まで全く経験がなく、SBをやりたいと考えたことも「ない」という。だが、隣の選手に声をかけてもらったり、自身の映像を見返しながら課題を改善し、現在は対人守備や攻め上がりからのクロスという武器を表現している。選手権京都府予選では優勝に貢献し、大会優秀選手にも選出された。
増井は一番辛かった時期として、夏前頃を挙げる。「夏前の時が1番キツくて、チームでもインハイとかも全然勝てなくて、みんなで話し合ったりしたんですけど、それでも勝てなくて。その時期が1番辛かったです」。当時は自身もFW、サイドハーフで結果を出せなかった時期。それでも、初挑戦のポジションで学びながら成長を遂げ、チームにプラスアルファをもたらした。
選手権に出場できることが何よりも嬉しいという。「自分的には選手権出れたことがまず1番嬉しくて、サイドバックとかポジション関係なくこのチームで行きたいと思ってたんで、めっちゃ嬉しいです。(予選では)自分らのチームは横の繋がりとか、縦の繋がりとか、繋がりを大切にしてるんで、その繋がりが出たかなって思います」。全国大会で自分が目立ちたいという気持ちもあるが、「楽しい」というSBのポジションでチームが勝つことに集中する。
選手権初戦は帝京高(東京B)との注目対決。会場は国立競技場だ。「緊張はするとは思うんですけど、緊張しないようにして、楽しむことを考えてプレーしたいです。自分の武器を活かして、センターバックとコミュニケーション取って(対面の相手選手を)止めたいです」と語った。同時に目指しているのは、国立競技場でのゴールだ。「ゴールはいつでも目指しています」。元FWのSBが帝京の強力攻撃陣を止め、ゴールも決めて開幕戦勝利へ導く。
(取材・文 吉田太郎)
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