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[MOM4957]福岡U-18MF中村環太(2年)_守備に目覚めて成長遂げた180cmのボランチ…持ち味発揮し、先制点もマーク!!

ゲキサカ / 2024年12月12日 14時11分

アビスパ福岡U-18MF中村環太(2年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.6 高円宮杯プレミアリーグプレーオフ1回戦 福岡U-18 3-1 聖和学園高 サンフレッチェビレッジ広島第一球技場]

「90分間苦しかったです。聖和さんのスタイルとうちの嚙み合わせは得意ではない。分かっていながらもドリブルには苦しめられました」。久永辰徳監督がそう振り返った通り、1試合を通じて聖和学園高(東北2/宮城)の選手が繰り出すテクニカルなドリブルに手を焼くアビスパ福岡U-18(九州1/福岡)の選手が多かった中、粘り強く対応し続けたのはMF中村環太(2年)だった。

「高身長だけど走力とプレーの強度を兼ね備えている」(久永監督)180cmのボランチで、中学生で所属した大阪の住吉大社SC時代はサイドハーフだったが、福岡U-18に入ってからコンバート。「中学の時は守備が苦手だったのですが、高校に入ってから守備に目覚めた。最初はボールに行くのが怖かったけど、今はあまり怖くない」。そう話す通り、最初は慣れないポジションに苦しんだが、久永監督を始めとしたスタッフ陣からイロハを教わって、メキメキと成長。今年に入ってからは出場機会を増やし、自信を掴んでいったという。

「相手がここにドリブルしてくるだろうから、ここに足を出せば奪えるかなと考えながらプレーしている」と守備のコツについて明かす中村は本来ガツガツ前からボールを奪いに行く“ハンター系”だが、テクニカルなドリブルで剥がすのが得意な選手が揃う聖和学園相手に普段通りの対応をしても上手くいかない。「行っても剥がされるので一旦待って、相手の動きに合わせて奪いにいっていた」という。加えて、間を通されてもチーム全体でカバーし合えた結果、相手にボールを持たれる時間が長くなりながらも、1失点に抑えることができた。

 貢献は守備だけに留まらず、前半15分にはFW前田一翔(3年)、FWサニブラウン・アブデルハナン(3年)と繋いでゴール前に入ったボールに走り込んで先制点をマーク。序盤から押し込まれる場面が続いたチームに勢いを付ける意味でも彼のゴールは大きかった。

 中学時代は大阪市のトレセン止まりだったが、「大阪の高校から声がかかっていたけど良い環境でプレーするために、ユースへと行きたかった」ため、声がかかった福岡U-18への加入を決めた。来季からのトップ昇格が内定している前田一、サニブラウンの2トップを筆頭に実力者が揃うチームで揉まれながら成長し、中学時代はたどり着くことすらできなかった全国規模の舞台で躍動している。

「将来は落ち着いてボールを受けながらも、自分の得意な守備を生かしたい。活躍できる選手、結果を残せる選手になりたい」。そうした目標を達成するため、更なる高いステージでの経験はマスト。来年はプレミアリーグでプレーするつもりでいる。「次は今日よりも難しい試合になると思う。先輩のためにも頑張りたい」と話す中村は、8日の岡山学芸館高(中国1)でも攻守両面で躍動する。

(取材・文 森田将義)
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