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2年連続の残留争いから脱するために主将としてできること…柏DF古賀太陽「苦しい状況の中でも先頭に立って、もっと強い気持ちを」

ゲキサカ / 2024年12月9日 18時50分

下部組織から柏一筋の古賀太陽

[12.8 J1第38節 札幌 1-0 柏 プレド]

 井原正巳体制2年目、柏レイソルは2年連続で残留争いに巻き込まれることになった。

 2022シーズンの終盤は10試合未勝利ながらも、7位で終えた柏は、ネルシーニョ監督体制を継続。しかし、2023シーズンに入っても勝ちがない状況が続き、第7節・鹿島戦まで17試合勝利から見放された。第13節終了後には、ネルシーニョ監督が退任。井原ヘッドコーチが新監督に就いた。守備が整備されたチームは夏以降安定した戦いを見せるも最終節まで残留争いを戦い、最終的に17位で2023シーズンを終えた。

 そして、2024シーズンで、再び最終節までもつれ込んでしまう。最終節の札幌戦で敗れたものの、18位の磐田が敗れたため残留は達成。17位でシーズンを終えたが、札幌戦での不甲斐ない戦いに、敵地にかけつけたサポーターからはブーイングが飛んだ。

 MF大谷秀和(現柏コーチ)の引退を受けて、2023シーズンからキャプテンを託されたのが、大谷と同じくクラブ生え抜きのDF古賀太陽だった。

「チーム状況もあって、苦しかったの一言だと思う」。古賀はキャプテンとして戦った2シーズンを終えて、思いを吐露した。

 とりわけ、2024シーズンの終盤には5試合連続で後半ATに失点をして、そのすべてで勝ち点を失うという悪夢もあった。しかし、その一方で、真逆の試合展開をしていた時期もあった。5月にホームで行われた湘南戦、札幌戦ではどちらも1-1の状況から後半ATに決勝点を奪っての勝利。ルヴァン杯・福岡戦も入れれば、ホームでの公式戦で3試合連続で後半ATに決勝点を奪う勝負強さを見せていた。

「同点の状況が続いていても、ラストで取り切れるっていう感覚はみんなが持っていたと思います、あの時期は。その辺のメンタリティの部分の変化がすごく大きいのかなと思う。どうしてもATでやられている状況が続いていると、やっぱり気持ち的に少し受け身になっちゃうというか、攻撃よりもとにかく守備で守りきらなきゃいけないっていう気持ちに自然となっていた。もちろん、大事な意識だと思いますけど、自分たちが勝ってる時とやられてる時の差なのかなと。常に、受け身じゃなくて自分たちからアクション起こすメンタリティを持ち続けなきゃいけない」

 そして、勝ちきれない時期が長く続いた中で、キャプテンとしてできることがあったのではないかと自問する。

「なかなか状況を立て直せなかったですし、僕自身チームのみんなにいい影響を与えられた自信があるかっていうと、実際に結果も伴ってないわけで、なかなかそこは自信を持ってできたとは言えないです。こういう苦しい状況の中でも自分が中心となって、先頭に立って、もっと強い気持ちを持ちながら進んでいかなきゃいけないなっていうのは、今年痛感した部分。同じことを繰り返さないように、次に繋げるしかない」

 気持ちの重要性を説く古賀は、来シーズンに向けて自らを奮い立たせた。

(取材・文 奥山典幸)
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