アスリート中村憲剛の“上がり”に「これ以上ない引退試合だった」、会見場で最後にほのめかした“未来”

「引退するときも話をしたけど、いくつか道を作っておくということはあった。指導者も普及活動も解説も。とにかくサッカーをみんなに知ってもらいたい。広めたい。日本サッカーのレベルを自分だけではなくて、みんなで上げたいというなかで、自分の役割があると思っている。まだ先は決まっていないけど、どうなっても自分の信念のもとにがんばっていきたい。コツコツやるだけです」

　勝手知ったるフロンターレの本拠地だが、会見台からの景色には慣れず。会見が始まると「こんな怖い空気で……こんな怖い場所なんですか、ここって(笑)」と笑いを誘った。会見が終わると、再びその景色について言及する。

「この会見台は怖いですね。詰められている感じがする(笑)。ここに座る人たちはこのプレッシャーと戦わないといけないんですね……それはまたいずれ、どこかのタイミングでやりたいと思います」。再び川崎Fの記者会見台に上がることをほのめかしつつ、最後は万雷の拍手で送られながら、ユニフォーム姿の中村は会見場を去っていった。

(取材・文　石川祐介)
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