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大阪体育大Cチーム出身4回生が崖っぷち大一番でインカレ先発&主将デビュー…意地の筑波封じ見せた立正大淞南出身MF山田和樹「人生をかけてでもやってやると」

ゲキサカ / 2024年12月17日 22時38分

 何より大きかったのは、苦しかった大学サッカー生活に報いる思いだ。「最近は全く試合に出られなかったので、この試合にかける思いはちょっと違ったなと。筑波相手にどれだけやれるかというのもあったし、自信を持ってやるだけという感じでした」。その奮闘が筑波大相手の0-0ドローという結果を導いた。

 また隠れた貢献が見えたのは、エースのFW古山兼悟(4年=立正大淞南高)を始めとしたギラギラした気風を持つチームメートをまとめる働きだった。立ち上がりから負傷者が出るなど局面のバトルが相次ぎ、判定への抗議が収まらない場面もあったが、そのたびに田中が間に入って収め、締まった試合の流れを継続させていた。

 古山とは高校からの同期という間柄。2人から感じられる“静と動”という対照的な見方は「もともとは高校では全然ぶつかり合ってたんですけどね」と笑みを浮かべながら否定するも、「いまは自分が大人になったというか、アイツを抑える役目を任されてますね。アイツにレッドとか出て試合に出られなかったら終わるんで。『大丈夫だ、抑えろ』って(笑)」と7年間にわたる熱い関係性も明かしてくれた。

 そんな山田にとって、古山と共に立つインカレの舞台は格別だった。「アイツは1年からずっと試合に出ていて、2年で得点王になって、自分は対照的に下に落ちてという形だったんで、憧れもあったけど悔しい気持ちもあって。でも今は一緒にやれているんで」。この日の勝ち点1は、そんな日々をもう少し続けられる望みもつなぐ結果となった。

 卒業後は体育教師を志望する山田にとって、この大会はサッカー競技人生の集大成。自ら掴んだ日本一への可能性をさらに切り開いていくつもりだ。18日の最終節・東海学園大戦は勝てば準々決勝進出の可能性を大きく残す大一番。「自分ら出ているメンバーだけでなく、選ばれずに残っているメンバーたちにも結果で自信をつけさせないといけないので」。大阪で吉報を待つ仲間の思いも背負って再びピッチに立つ。

(取材・文 竹内達也)
●第73回全日本大学選手権(インカレ)特集

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