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[MOM1020]明治大GK上林豪(4年)_90+5分“敗退回避”のPKストップ!! 瀬戸際の状況も「強気でした」

ゲキサカ / 2024年12月18日 20時5分

劇的なPKストップを見せた

[12.18 インカレ決勝R第3節 明治大 0-0 関西学院大 ひたちなか陸上]

 決められたら4年間の戦いに幕が下りる。明治大に訪れた絶体絶命のピンチをGK上林豪(4年=C大阪U-18/C大阪内定)が救った。

 明治大は引き分け以上でグループリーグ突破、敗れると敗退の状況で関西学院大と対戦。前半をスコアレスで終えると、向かい風を受けた後半は押し込まれる時間が続いた。8強入りへ勝つしかない関西学院大が攻勢を強める中で後半アディショナルタイム、DF多久島良紀(2年=青森山田高)がMF吉田有志(4年=C大阪U-18)を倒してしまい土壇場でPKを献上。ほぼラストプレーで明治大が崖っぷちに追い込まれた。

 それでも上林には自信しかなかった。「みんなの、4年の顔を見たらこれまでの日々もちょっと思い浮かんだりしました。こんなとこで負けてられないので。強気でした」。堂々と瀬戸際の状況に立った上林はMF千葉大護(4年=星稜高)が右に蹴ったボールを見事に弾き返した。試合は数プレーを経てタイムアップを迎え、明治大が辛くも0-0の引き分けに持ち込んでA組2位通過となった。

 ドラマチックな活躍でヒーローになった上林は11月17日の関東大学リーグ最終節・流通経済大戦でもPKを止めていた。現行方式史上初の無敗優勝がかかった一戦で同点の中、逆転被弾を回避するPKストップ。このセーブを機にチームはゴールを量産し、4-1の勝利を飾って大学サッカー史に名を残した。

 およそ1か月後に再び大きなPKストップを見せた上林だが、高校時代までPKに強い感覚はなかったという。明治大で榎本達也GKコーチから学び、様々な経験を積む中で新たな強みを獲得した。

「榎本GKコーチに初動だったり動き出しの部分でご指導いただいて、これまでやってきた積み重ねが発揮されているのかなと思います。明治に来て3年時の天皇杯予選でもPKで勝ちましたし、そういったところでも自信になっているかなと思います。あとは自分が2年のとき総理大臣杯でPKで敗れたんですけど、そのときの悔しさってのは常に自分の中でありますし、そういったところが糧になって今に至るのだと思います」

 栗田大輔監督からは無失点優勝を目指すことを示されたといい、ここまで1勝2分と歯痒い結果になっているものの全試合クリーンシートを継続中だ。上林は「監督に言われる前からそういった意気込みでこの大会に臨んでいたので、改めて監督からそういった言葉をいただいて絶対やってやろうという気持ち」と力を込める。

 次戦から始まる決勝トーナメントでは、いきなりリーグ戦で最終節まで優勝を争った筑波大との対戦。ただ上林は「いつかやるのは分かっていたので、それが少し早くなっただけ」と冷静だ。「自分たちもチャレンジャー精神を持って、明治らしく実直に」。再び日本一の守護神になるべく、大きな自信と決意を胸にゴールを守っていく。

(取材・文 加藤直岐)
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