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ハット達成後に抱擁…4発決めた桐蔭大の新潟内定FW笠井佳祐と、夏の退部後J2で大躍動いわきDF五十嵐聖己の切磋琢磨

ゲキサカ / 2024年12月23日 12時14分

喜びを分かち合うFW笠井佳祐とDF五十嵐聖己

[12.22 インカレ準々決勝 大阪学院大 1-5 桐蔭横浜大 栃木市総合運動公園陸上競技場]

 今シーズンは別の舞台で成長を遂げた2つの才能が、喜びを分かち合った。4ゴールを決めた桐蔭横浜大FW笠井佳祐(4年=関東一高/新潟内定)は、ハットトリック達成時にスタンドの仲間たちのもとへ。今年夏に1年前倒しでチームを去り、いわきFCでプロとして戦うDF五十嵐聖己とも抱擁した。五十嵐は「自分的には最初から一直線に来てほしかったですけど(笑)。でもこっちにも来てくれたのでうれしかった」と笑顔を見せた。

 躍動する仲間たちを見守った。桐蔭大は先制を許すが、五十嵐は「あんまり冷や冷やすることもなかった。個人の能力が高い選手ばかりなので、たぶん逆転できるだろうと信じていた」と冷静。その役割を果たしたのは同期の笠井。怒涛の4ゴールで試合をひっくり返した。

 同期だからこそ、笠井の真価を一番知っている。「去年一緒にやっていたときはボランチとかをやっていて、たぶん能力はあまり出してなかった」(五十嵐)。いまの躍動を予感しており、「佳祐はFWが一番。点を取る嗅覚やFWとしてのセンスがめちゃめちゃある選手だと思うので。自分の適性ポジションになって、本来持っている力を最大限出しているんだと思う」と目を細めていた。

 今年夏に退部した際に、インカレには駆け付けると約束していた。安武亨監督も応援席の五十嵐の姿に「あいつがメガホンで一番に歌っていましたよ」と笑顔。笠井は「聖己も家は福島なのに来てくれた」と感謝を示した。

 同期の2人は仲良く歩んできたわけではない。笠井が「聖己とは去年一緒に出て、ぶつかったり色々意見を言い合った」と明かすと、五十嵐も「めちゃめちゃぶつかってました(笑)」と語る。「自分にとって逆にそれがいい関係で。お互いポジションは違えど常にいいライバル心を持ちながらできていた。それが今の自分にも佳祐にもつながっている」。大学生ながら単身プロの舞台に上がった五十嵐は、今季J2リーグ34試合5アシストと結果を残した。

 大学最終学年の半分をプロとして過ごし、五十嵐は桐蔭大に感謝を語る。「安武監督やいろんな人に力を借りて、大学の理解がないと本当にできないことだった。そこは本当に感謝していて、一年早くプロとして経験できたことは間違いなく自分の糧になっている。これを無駄にせずに、来年からも生かしていきたい」。今月8日には来季契約もしっかり更新。J内定の同期たちを待ちつつ、自身も来季からの活躍を誓った。

 最終学年を過ごす笠井は、五十嵐や仲間たちの有難みを噛み締める。「応援してくれる仲間がいるからこそ頑張れている部分もある」。この日の4得点はいずれも同期たちがアシストしてくれた。

「この最高の4年生と1試合でも長くやりたい。安武監督を始め、みんなに感謝していて、それを最後グラウンドで示したい。みんなで最後笑って終わりたい」。大学4年間で得たものはサッカー選手としての成長だけではない。かけがえのない人たちとともに、笑顔で大学生活を終えるつもりだ。

(取材・文 石川祐介)
●第73回全日本大学選手権(インカレ)特集

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