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C大阪内定・大阪体育大FW古山兼悟は強風に苦しみ8強終幕…来季“開幕大阪ダービー”へ再出発「一発、結果を残せれば」

ゲキサカ / 2024年12月24日 6時30分

FW古山兼悟(4年=立正大淞南高/C大阪内定)

[12.22 インカレ準々決勝 東洋大 3-1 大阪体育大 さくらスタジアム]

 北関東に吹き荒れた冷たい強風の中、大阪体育大のエースFW古山兼悟(4年=立正大淞南高/C大阪内定)の冬は不完全燃焼に終わった。「自分自身がもう少しボールを収められたら良かったけど、思ったより風が変則的で……。でもどんな環境でも、もっとできるようにならないとダメだなと痛感した試合だった」。最後はストライカー泣かせの環境を言い訳にせず、さらなる成長の必要性を噛み締めた。

 グループリーグ最終節・東海学園大戦(◯2-0)では前半の早い時間帯に今大会初ゴールを挙げ、チームをベスト8に導いていた古山。しかし、東洋大との準々決勝は見せ場を作れないまま長い時間を過ごした。

 大きな原因となったのはピッチを縦断するように吹き荒れた強い風だ。とくに前半は激しい向かい風が襲う中、ボールを収めることができない場面が頻発。相手の要注意選手であるDF稲村隼翔(4年=前橋育英高/新潟内定)のロングキックに対しては「いい選手だと聞いていたし、ブロックもできて抑えられていたとは思う」と守備面の貢献もあったが、エースの仕事を果たすことはできなかった。

 続く後半は追い風に転じたこともあり、「後半は前向きに強気に行けたし、自分の特徴のヘディングで競り勝つところは出せた」と改善したが、ビハインドを跳ね返すには及ばず。楽しみにしていた稲村ら相手守備陣とのマッチアップにも「なかなかマッチアップというマッチアップができなかったのは残念だった。ただ試合には負けたし、点も取れなかったので。負けましたね」と悔しさを見せた。

 そんな古山は来季、セレッソ大阪でJリーガーとしての生活をスタートさせる。試合後には「この大会中はずっとプロのことを一回も考えずにやっていたし、体大のために頑張っていた。いまはその中で出られへんかった選手、大阪に残っている選手に申し訳ない気持ち」とすぐには切り替えられない様子だったが、プロに臨む覚悟を口にした。

「でもプロに行くからには、そういう奴らの思いも背負ってやっていかないといけない。そういう意味でも今日の風に負けるようじゃダメだし、どんな相手にも環境関係なく勝負できるようになっていかないといけない」(古山)

 来季の目標は、すでに開幕節に組まれることが発表されたガンバ大阪との大阪ダービーでの「ベンチ入り」だ。即戦力として期待される大卒ルーキーといえど、ストライカーで開幕スタメンを果たす選手はそうそういない。そこで古山は、自身の右足の一振りやゴール前の駆け引きを信じ、途中出場のイメージをふくらませている。

「開幕からガンバじゃないですか。次の目標はベンチ入りすること、そして試合に出ること。そこで一発、結果を残せればなと」

 この日の試合後には、すでに同じJ1のアルビレックス新潟で出場経験を積んでいる稲村からも「来年よろしく」と伝えられたという。いまは稲村が先を行く立場だが、「自分はまずそこに立てるように、またマッチアップできるように、そしてその時は絶対に試合に勝てるようにやります」とライバル意識を燃やす古山。大学最後の冬で味わった悔しさを晴らすためにも、プロの世界ですぐにその名を知らしめるつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
●第73回全日本大学選手権(インカレ)特集

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