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因縁のPK決めた浦和JrユースDF岩崎篤斗主将、日本一を恩師への餞に「監督に最後、浦和の男になってもらえるように」

ゲキサカ / 2024年12月25日 18時22分

因縁のPKを決めて喜びを爆発させるDF岩崎篤斗主将

[12.25 高円宮杯U-15準決勝 鳥栖U-15 1-1(PK1-3) 浦和Jrユース 味フィ西]

 浦和レッズジュニアユースのDF岩崎篤斗主将(3年=浦和ジュニア)が大きな重圧のかかる1人目のPKキッカーを務め上げ、11年ぶりの日本一に王手をかけた。

 浦和Jrユースは1回戦の名古屋U-15戦(◯3-3、PK5-4)に続いてのPK戦。その一戦では1人目のキッカーとして失敗に終わっていた岩崎だったが、この日もその座を譲るつもりはなかった。チームメートから「思い切ってぶち込んで来い」とゲキを飛ばされる中、しっかりと左上のコースにズドン。「思い切り蹴れば外しても悔いはない。しっかりと枠に飛ばすことを意識して蹴った」と見事に成功させた。

 また試合を通じては力強い守備対応と「相手がコンパクトな守備をしてくるチームだったので逆サイドを意識していた」というロングフィードで存在感を発揮。後半35分の失点時には「自分のところで触れられてしまったのでそこは反省を活かしていけば」と教訓を残す形となったが、角度のないところから決めてきた相手を褒めるべき場面でもあった。

 また1回戦こそ名古屋U-15に3失点を喫したが、その後は岡山U-15を完封し、東京Vもわずか1失点に抑えており、チームとしての守備も向上中。「(名古屋戦は)これまであんなに大量失点をしたことがなかったので気を引き締めてもう一回やり直そうと思った」という大会中の反省が活かされているようだ。

 今季は関東2部で頂点に立ち、来季の関東1部復帰が決定。「関東2部から(来季)1部に上がるという目標を達成できて、そこから自信につながった」という下剋上のシーズンで日本一に王手をかけた。

「あと一つなのでしっかりと自分たちが楽しんでプレーすることで周りの人に感謝を届けたい」。そう語る岩崎にはもう一つ、決勝への大きなモチベーションがある。

 岩崎が在籍していた期間に浦和レッズジュニアを率い、現在は持ち上がりでジュニアユースの監督を務める金生谷仁氏は来季からFC琉球のトップチームコーチに就任することが内定済み。主将として師事してきた指揮官の集大成を飾るためにも「監督に最後、浦和の男になってもらえるように頑張りたい」 と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)
●高円宮杯第34回全日本U-15選手権特集

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