プレミアとの二冠を目指す大津が4発快勝で好発進!徹底した守備戦術で粘り強く戦い抜いた福井商の奮戦及ばず
ゲキサカ / 2024年12月29日 22時42分
ビハインドを追い掛ける展開となった福井商だったが、「理想は0-0だったんですけど、1失点ならまだということで、子どもらもまったく諦めていませんでしたし、ハーフタイムの雰囲気も悪くなくて、しっかり粘り強く守って、ワンチャンスを決めに行くというところは、みんなで決意して臨みました」とは高木謙治監督。後半6分と15分にはケガから帰ってきた守護神のGK福本竜矢(3年)がファインセーブでピンチを回避。何とか1点差をキープしながら、FW平田海成(3年)のスピードに活路を見出していく。
輝いたのは途中出場のストライカー。21分。MF畑拓海(3年)と山下とのパス交換から、ここも右サイドに潜った嶋本が完璧なクロスを蹴り込むと、FW岩中翔大(3年)のヘディングはゴール右スミに弾み込む。「『最悪でも1-0で終わる覚悟はみんなで持とうね』と話していましたので、慌てずに『2点目が入ればラッキーかな』という形でゲームを進めていく中で、途中から出てきた岩中がしっかり結果を出してくれましたね」(山城監督)。2-0。点差が開く。
30分。ホットラインが開通する。ピッチ中央で前を向いた嶋本は、丁寧な浮き球をペナルティエリア内へグサリ。マーカーを背負いながらボールを呼び込んだ山下は、パーフェクトなコントロールから右足一閃。プレミアリーグWEST得点王がチーム3点目を叩き出す。
40+3分。華麗なパスワークが炸裂する。相手のクリアを拾った嶋本のクサビを山下が落とし、MF曽山瑚白(3年)がダイレクトではたいたラストパスを、MF溝口晃史(3年)がきっちりとゴールへ流し込む。後半に投入されたジョーカーのチーム4点目で、勝負あり。「今日の相手のやり方も正直想定外でしたし、選手権は何が起きるかわからないので、4点獲れて勝てたのは良かったなと思います」とキャプテンのDF五嶋夏生(3年)も語った大津が、終わってみれば4-0というスコアで勝利を収め、2回戦へと駒を進める結果となった。
「相手が引いてくるというのは予想していたことですし、今年の夏にああやって負けてから、それをどうやって崩すかということにずっと取り組んできたので、あれから半年間でどれだけ成長したのかも今回の大会でわかることですし、自信を持ってやれている部分も大きいと思います」。
五嶋が口にした『今年の夏』の敗戦とは、インターハイ初戦の阪南大高(大阪)戦のこと。強固に敷かれた相手の守備ブロックを崩し切れず、試合終盤に決勝点を奪われ、まさかの初戦敗退を強いられた一戦は、改めて慢心や気の緩みが勝負にもたらす影響の大きさを、チームにはっきりと突き付けた。
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