尚志の9番背負ったFW矢崎レイスは負傷で時間限定出場も「やり切った」経験と悔しさは大学サッカーへ
ゲキサカ / 2024年12月31日 19時19分
[12.29 選手権1回戦 尚志高 0-0(PK3-5) 東福岡高 NACK]
尚志高エースの冬は不完全燃焼ながらも、すがすがしさと共に終わった。昨季のU-17日本高校選抜候補FW矢崎レイス(3年=レストFC)は大会1か月前に負った鎖骨骨折の影響により、時間限定つきでの先発出場。前半32分にFW千住澪央(3年=栃木SC U-15)にバトンをつなぎ、PK戦の敗戦で大会を終えた。
仲村浩二監督が「まだゲームができる状況ではなく、最初に10分だけ行こうということだったが、状態が良かったので少し伸びた。彼の気持ちとこの試合にかける思いに動かされた」と話した強行出場。ただ、矢崎にとって1トップで過ごした32分間は高校生活をやり切るために必要な時間だった。
「監督やトレーナーが手術の手配をしてくれて、自分はこの選手権に出るためにやってきたし、集大成だと思っていた。結果的には悔しい結果になったけど、チームの内容も良かったし、楽しい試合だった」。後を継いだ千住もスピード溢れる裏抜けで存在感を放ったが、最後は0-0で迎えたPK戦での敗退が決まった。
かつては山岸祐也(名古屋)、染野唯月(東京V)といった現役Jリーガーが背負い、昨季は目標としてきた網代陽勇(早稲田大)から受け継いだ9番での1年間。「9番を背負ってきて重圧もあった中、自分ができることをピッチで表せるように頑張ってきた。自分の下手さを痛感したし、貢献できたこともあった」。最後は思い通りにはいかなかったが、矢崎は「やり切った感があります」と言い切った。
この経験と悔しさは、近年全国決勝での躍進が続く新潟医療福祉大で過ごす大学生活に向けていく構えだ。「インカレ、総理大臣杯、いろんな大会があるので点を取ってチームを勝たせたい。高校では結果を残していないし、あまりいいストライカーになれなかったので、プロを目指して大学で点の取れる良いストライカーになりたい」と力を込めた。
(取材・文 竹内達也)
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