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後半40+4分に意地の直接FK弾。岡山学芸館の強力FW香西健心は4年後のプロへ「大学で頑張りたい」

ゲキサカ / 2024年12月30日 9時22分

後半40+4分、岡山学芸館高FW香西健心(3年=岡山市立操山中出身)が右足FKを直接決めて1点差とする。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[12.29 選手権1回戦 矢板中央高 2-1 岡山学芸館高 フクアリ]

 意地の一撃だった。後半40+4分、岡山学芸館高は左中間でFKを得ると、FW香西健心(3年=岡山市立操山中出身)が右足を振り抜く。「何かセットした感じ、今日のボールの感じとか芝の感じでちょっと合ってるなとは思っていたんで、いいとこ飛べばって感じでした」というシュートが左上隅を捉える。ボールは矢板中央高(栃木)のU-18日本代表GK藤間広希(3年)の指先を抜けてゴールネットに突き刺さった。

 見事な一撃に岡山学芸館スタンドが沸く。だが、再開直後に試合終了の笛。反撃は遅すぎた。敗戦の瞬間、ピッチに倒れ込んでいた香西は「何かもっと早くって言いたいですけど、そんな攻めることもなかったですし……でも、これが実力ですね。悔しいです」。183cm、83kgの恵まれた身体と抜群の強さ。FW太田修次郎(3年)とともに“ダブルブルドーザー”と評された注目FWは、素直に敗戦を認めていた。

 戦略的な理由もあり、香西は今季、ベンチスタートを続けてきた。この日は前半24分から交代出場。それまでピッチサイドから矢板中央の競り合いの強さを感じ取っていたが香西は、「(DFの前にいても競り勝てない。だが、)横から行ったら絶対勝てると思ったので、後半はそこを変えて、自分的にもちょっと勝てた部分もあると思う」。ただし、自分たちの強みである部分で主導権を握り切れなかったことも確か。香西はスペースへ流れる動きからドリブルで仕掛けるなど奮闘したものの、最後の選手権は1試合で幕を閉じた。

 悔しさはもちろんある。だが、「このメンバーで応援組も含めてできたことがやっぱりもう1番の思い出ですし、高校サッカーもう終わりなので、またこれを切り替えて(進路である関東1部の)大学で頑張りたいと思います」。そして、「やっぱり1年生から関東1部で出て、やっぱり点を取って、やっぱりプロのスカウトたちにアピールしないといけない」と意気込んだ。

 高原良明監督は「この悔しい思いっていうのが、また次のステージで彼らの何かの糧になると思いますし、サッカーはこれで終わりじゃないんで、この悔しさを持ちながらまたプレーヤーとして、一皮も二皮も剥けて頑張っていってほしいなという風に思います」と選手たちにエールを送っていた。

 香西は次のステージで輝くため、走力強化が必要だと自己分析。「自分は、1番は走力ですかね。やっぱり走力があれば、(岡山学芸館でも)スタメンで出れたと思います」。香西は昨年度のインターハイや選手権で先発出場しているが、今季の公式戦で最後に先発出場したのは中国高校選手権(6月)の米子北高(鳥取)戦。それも、CBとして出場した試合だったという。交代出場でもパワーを出せる実力、パーソナリティを評価されての起用法。その中、プリンスリーグ中国では2桁得点をマークし、プレミアリーグプレーオフでも、選手権でもゴールを決めてきた。大学では得点力や特長の強さを磨き上げることに加え、90分間躍動できる力を身に着けてプロ入りを勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)

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