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[MOM4986]愛工大名電FW杉本悠悟(1年)_震災の影響で石川越境入学を断念した1年生が攻撃を活性化

ゲキサカ / 2025年1月7日 10時35分

攻撃を活性化させたFW杉本悠悟(1年)(写真協力『高校サッカー年鑑』)

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[12.29 高校選手権1回戦 愛工大名電6-3明誠 駒沢]

 1年生が愛工大名電高(愛知)の攻撃を活性化させていた。すると1点を先制された直後の前半29分、FW杉本悠悟(1年)は右サイドからマイナスのクロスを入れると、MF蒲地壮汰(3年)の同点弾でアシストを記録した。

 さらに同39分ににMF水野桜介(3年)とのパス交換から逆転弾を演出すると、同アディショナルタイム2分には左CKをニアでつぶれてまたもアシストを記録。6得点を奪う大逆転劇の流れを作った。

 しかし自己評価は低かった。「60点。結果的に点に結びついたけど、前半の守備の部分だったり、もっと取られないところや、自分でシュートまで行くところは足りていないので、そこは自分に厳しくやっていきたい」。伸びしろは十分ということか。

 愛知県出身の杉本だが、当初は石川県の鵬学園高に進学する予定でいた。しかし今年1月1日に能登半島を中心とする地震があったことで、進学が困難となった。そこで県内でサッカーができる学校を探して、愛工大名電にやってきた経緯がある。

 イチロー氏らをOBに持つ野球部が有名な同校だが、インターハイ8連覇の男子卓球部やバレー部など、全国大会常連の部活が多数ある。宮口典久監督も「今回壮行会をやってもらったけど、その前に報告会があって、卓球で世界大会で銅メダルだとか、文化部でも世界3位ですと言われて。そのあとだったのでなかなか辛かった」と苦笑いを浮かべたほどだ。

 杉本も全国大会に出場したバレー部の部員がクラスメイトでいるという。「全国で結果を出している部活はたくさんある。負けていられないなという気持ちはありますし、いい意味でライバル関係、切磋琢磨できている。サッカー部はそこまで強い方じゃないと思うけど、自分たちが変えてやるという気持ちは常に持っています」。初めて掴んだ全国選手権の1勝。サッカー部の歴史もまた動き始めた。
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(取材・文 児玉幸洋)
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