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初出場の明誠がみせた意地…監督として帰ってきた舞台に元Jリーガー指揮官「すごく新鮮な気持ち」

ゲキサカ / 2024年12月30日 15時0分

初出場の明誠高は、敗れはしたが意地をみせた

[12.29 高校選手権1回戦 愛工大名電6-3明誠 駒沢]

 初出場の明誠高(島根)はド派手は打ち合いの末に散った。前半27分にオウンゴールで先制したが、前後半3得点ずつを許して5点ビハインドに。ただ終盤に2点を返して粘りをみせた。後半アディショナルタイム、CKのこぼれ球を豪快に蹴り込んだDF藤井良太(2年)は「来年戻ってきて、1回戦突破を目指して頑張りたい」と清々しい表情もみせていた。

 自身も国見高時代に高校選手権を経験、Jリーガーとしても活躍した白谷建人氏に導かれて立った初の全国の舞台だった。同校は2012年よりJ1のセレッソ大阪と業務提携しており、白谷監督は21年よりコーチとして派遣される形で関わり、今季より監督に就任した。

 今季戦った島根県リーグでは、前半戦は勝ち点4しか詰めないチームだったという。また新人戦もインターハイ予選も益田東高に「力の差を見せつけられて形で敗戦」。それが夏場からの急成長で、「勝ち上がるなんて誰も思っていなかった」選手権予選を制して、全国選手権初出場を決めていた。

 監督として戻ってきた舞台。選手時代は2年生で出場した2006年度の高校選手権は1回戦で八千代高にPK戦で敗れており、苦い思い出として残っていたようだ。「その思い出を払しょくしたいという思いがあったので、いつかやってみたかった」。指導者になってからのひとつの目標であったことを明かす。

 また悔しさを残す結果となったが、今回は違う思いにもなったという。「やっぱり選手の時と全然違う。選手の時は全然緊張しなかったんですけど、指導者になって、サッカーって緊張するんだと教えてもらった。ものすごく新鮮な気持ちで臨むことができました」。35歳新米監督は指導者としての充実感でいっぱいの様子だった。

(取材・文 児玉幸洋)
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