[MOM4991]東福岡MF稗田幹男(3年)_「正直悔しかった」先発落ちで燃えた、伝統のサイド攻撃担うアタッカーが大仕事!!

決勝点を奪った東福岡高MF稗田幹男(3年)(写真協力『高校サッカー年鑑』)

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[12.31 選手権2回戦 東福岡高 2-0 正智深谷高 駒場]

　初戦は先発出場を果たした。しかし、この日はベンチでキックオフの瞬間を迎えた。東福岡高(福岡)MF稗田幹男(3年)は燃えていた。「結果を出してやる」と――。

　正智深谷との2回戦は互いに粘り強い守備で相手攻撃を封じ、スコアレスのまま試合が進んでいく。東福岡ベンチが動いたのは後半11分だった。MF西田煌(2年)、FW齊藤琉稀空(2年)とともに稗田が投入される。「自分の武器をしっかり生かしてこい」と平岡道浩監督から送り出されると、18分に大仕事をやってのけた。

　MF児玉愁都(3年)とMF神渡寿一(3年)による巧みなパス交換で左サイドから崩すと、ボールはPA内右でフリーで待つ稗田の元へ。「練習でも、あの形はやっていた。練習通りにやるだけだった」。左足から放ったシュートは見事にゴールネットに突き刺さり、待望の先制点が生まれた。

　しかし、完全にフリーになっていたこともあり、「緊張した」と振り返る。「緊張して、ちょっとダフってしまいました。ミスキックが入った感じなので手応えを感じにくい」と苦笑しつつ、「次はしっかり良い形でのゴールを決めたい」と視線を上へと向けている。

　この日の起用に関し、平岡監督は「連戦で疲労も残るので、できる限りウイングの選手は代えていきたい。ターンオーバーしていければと考えている」ことを明かした。しかし、それでも「悔しかった」というのが稗田の本音だ。

「正直、悔しかったです。でも、それで気持ちが乱れていたら良いプレーができないと思うので切り替えました」

　メンタルをコントロールして選手権の舞台で初ゴールを記録したが、自身のプレーに納得はしていない。「ヒガシの伝統はサイドアタック。自分は縦への突破が全然できていません。縦突破してクロスやカットインからの左足のシュートが自分の役割なので出していきたい」。次戦で持ち味を存分に発揮しようと最高の準備を進めていく。
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(取材・文　折戸岳彦)
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