“唯一の3年生”MF森隼人が決勝PK弾!! 16年前に1-7完敗、西が丘で“リベンジ”遂げた松山北が初の全国16強「信じられない」
ゲキサカ / 2025年1月1日 14時40分
松山北は2試合連続の完封勝利。公立高教員から退職した後、再任用で母校の指揮官に復帰した兵頭龍哉監督は「危なげなく1試合通してできたと思うけれど、今までの集大成がこのディフェンス力につながっていると思う。点は取れていないけど、ディフェンスということで言えばミスをせずに我慢できる力がついてきたのかなと思う」と手応えを語った。
兵頭監督は2008年度、松山北が46年ぶりの全国大会出場を果たした大会でも同校を率いており、当時は同じ西が丘で行われた初戦(2回戦)で、地元・東京都代表の國學院久我山高に1-7で敗戦。この日の試合後のフラッシュインタビューでは16年越しの悲願に「前はあそこに1-7って書いてあったんですけど、1-0って書いてありますね。良かったです」と冗談まじりに感慨を述べ、場内の笑いを誘っていた。
「最初に出た時は西が丘で久我山の人ばっかりの中、李(済華)さんの相手で、前半こそ1-2だったけど、後半はもう子犬のようになってしまって5点取られて。でも後半になったら松山北の応援をみんながしてくれて、東京の人って温かいなとも思ったんですけど、1-7でやられてしまったんで、試合的には私のリベンジをしてくれたのかなと嬉しいです」(兵頭監督)
そんな指揮官だが、戦術面の指導はかつて南宇和高で全国制覇を成し遂げた世代の主将である大西貴コーチに任せているといい、自身は「私はリスクマネジメントを言うだけ」と謙遜する。それでもチームの士気の高さは指揮官の熱量あってこそ。「私はキャプテンだと思っているのでベンチに座ったことはないし、あいつらと一緒に戦って、逆サイド見てろ!とか言う役割も大事だと思う」という姿勢が躍進につながっているのは間違いなさそうだ。
兵頭監督によると、近年苦戦が続いてきた愛媛県勢の選手権2連勝は1989年度に南宇和高が全国制覇を成し遂げて以来、2011年度の済美高に続いて3校目だといい、「2連勝できるとは信じられない」と笑み。ただ、次の一戦は愛媛県勢に取って1992年の南宇和高以来32年ぶりのベスト8入りというさらなる快挙がかかる。
それでも指揮官は謙虚に向き合う構えだ。次の相手は奇しくも08年度と同じ東京都代表。昨年度ベスト4の堀越高という強敵が控える中、「10枚くらい上手じゃないかと思うので、いかにやられないか、どういうふうに“やられるか”を研究したいと思います」と気負わぬ姿勢で意気込んだ。
(取材・文 竹内達也)
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