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矢板中央10番MF堀内凰希、涙止まらず「何のために県外に出たんだって…」地元長野代表に敗れて高校サッカー終戦

ゲキサカ / 2025年1月3日 15時16分

切れ味鋭いプレーをみせたFW堀内凰希(3年)(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.2 選手権3回戦 矢板中央0-2上田西 フクアリ]

 矢板中央高の10番FW堀内凰希(3年)は、嗚咽を漏らしながら悔し涙に暮れた。「(相手が)地元ということで、いろいろな思いがあった。何のために県外に出たんだって。みんなに見せつけるというか、県外にわざわざ出て成長しに行ったのに、地元のチームに負けてしまって。苦しい思いです」。

 特別な思いが試合開始直後から溢れていた。開始2分のプレーではエリア内を突破すると、倒されてPKを獲得。キッカーに名乗り出ることはなく、PKも失敗して先制とはならなかったが、その後も切れ味鋭いプレーで相手の脅威となり続けた。

 堀内は中学時代はAC長野パルセイロU-15に所属。しかし「もっと高いレベルに行きたい」との思いで、ユース昇格を断って県外に出た。矢板中央の10番を背負うまでに成長したが、「上田西に負けるチームじゃなかったと思うし、最後に隙だったり甘えが出てしまった」とうなだれた。

 ただ高校最後の試合を“楽しむ”ということはできていたかもしれない。相手GK牧野長太朗(3年)やFW柳沢纏(3年)は地区トレセンなどでも一緒にプレーしていた。試合前にも「絶対に負けない」と健闘を誓いあっていたという。

 幼馴染との最高の思い出を作った堀内だが、サッカー人生はまだ続く。卒業後は新潟医療福祉大に進んでプロサッカー選手を目指していくという。「岡崎(慎司)選手はガッツや最後に飛び込むプレーが上手い。こういう試合でも最後に飛び込むところだったり、際を飛び込める選手になっていきたい」。この日流した涙の味は絶対に忘れない。

(取材・文 児玉幸洋)
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