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川崎F内定の静岡学園右SB野田裕人が待望の初先発で得意の突破と好守も。次はU等々力の準々決勝で「勝って、国立に繋げたい」

ゲキサカ / 2025年1月2日 21時45分

静岡学園高の川崎F内定右SB野田裕人主将(3年=FC DIVINE出身)が今大会初先発で突破力などを発揮。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.2 選手権3回戦 高川学園高 0-2 静岡学園高 駒場] 

 川崎フロンターレ内定の静岡学園高(静岡)右SB野田裕人主将(3年=FC DIVINE出身)が、今大会3試合目で待望の初先発。「(相手DFを)1枚剥がせれば組織が崩れるっていうのはイメージしてたので、狙っていた」という野田は、前半から果敢なドリブルで対峙した選手の前に潜り込んで相手の守備組織を崩していた。

 また、タッチライン際だけでなく、時に内側のポジションも取りながら攻撃に関与。相手の鋭いプレスに引っ掛かるシーンもあったが、静岡学園のビルドアップや崩しの質を高め、アイディアのあるパスも配給していた。

 中足骨の骨折から復帰してきた野田は1、2回戦ともに交代出場。12月31日の2回戦では交代出場直後に1アシストを記録し、惜しくもオフサイドだったものの、ゴール前へ侵入してネットを揺らすシーンもあった。

 また、前回大会でも1ゴール2アシストを記録しているように、クロスからのアシストやシュート、ゲームメイク力も魅力。攻撃的SBという評価の一方で守備にこだわる野田はこの日、強度の高い守備、1対1の強さで無失点勝利にも貢献していた。

 川口修監督はこの日、ともに怪我からコンディションを高めてきた野田と左SB鵜澤浬(3年)を今大会初めて先発起用。突破も、攻撃を落ち着かせることもできる2人のプレーについて「サイドバックがゲームメイクできてる時っていうのは、いい時なんで、凄い良かったと思います」と高く評価していた。

 難敵・高川学園高(山口)を撃破。だが、野田は「思ってる以上にできなかったかなっていうのは本音ですね。もっと行けるかなと思ってたんですけど……」と首を振る。自身も、チームとしても、テンポ良く繋ぐべきところで繋げないなど球離れが悪かったことや、試合感がまだまだなことを反省。そして、「少しミスも目立ちましたんで、そこは0にしていきたいですし、あとはやっぱり違いを出すってところは凄い求められてるとこではあると思うので、こだわっていきたい」と誓っていた。

 初戦から3試合連続で浦和駒場スタジアムでの戦いだったが、準々決勝は進路である川崎Fのホームスタジアム、Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで開催される。来季からの本拠地で逸材SBがどのようなプレーをするか注目だ。

「楽しみ」という野田は、「凄い素晴らしいスタジアムでできるので、何としても勝って、サポーターの方々も来て下さるかもしれない。勝って、国立に繋げたいなと思います」。まだまだベストコンディションではないものの、随所にプレーで目立っていることは確か。準々決勝は川崎Fサポーターの前でミスなく、違いを示して勝つ。

(取材・文 吉田太郎)
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