とにかく速い松山北の1年生WB矢野泰聖、突破への自信支えた30m走“全国トップ”計測「でも足元も自信あります」
ゲキサカ / 2025年1月3日 19時40分
[1.2 選手権3回戦 松山北高 1-6 堀越高 駒沢]
並走する者をことごとく抜き去る爆発的なスピードで、全国の舞台でも確かな爪痕を残した。
今大会3試合で松山北高の左ウイングバックを務めたFW矢野泰聖(1年=愛媛U-15)は、愛媛県予選では前線の一角に入っていた本職アタッカー。今大会では1回戦・東海大山形戦(◯1-0)、2回戦・龍谷富山戦(◯1-0)と圧倒的な速さでサイドを切り裂き、何度もスタンドの観客を驚かせていた。
「1試合目の山形戦でスピードを活かせたドリブルができて自信になって、そこからどんどん仕掛けられた」(矢野)。そうして掴んだ自信は3回戦・堀越戦でも継続。大会屈指の右SBでもあるDF竹内利樹人(3年)に対し、再三の縦突破とカットインを仕掛け、一歩抜け出すような場面も作っていた。
結果的には1-6の敗戦に終わったが、この一戦でのマッチアップは1年生ドリブラーにとって大きな刺激になったようだ。
「縦を警戒されていたので中に行って潰される場面が多かったけど、何回かは縦にも勝負を仕掛けられたので良かった。ただ距離の取り方が上手いなと思った。縦に突破できた場面もあったのでそこは自信になったけど、来年もまた全国に出られれば強豪校のSBが相手になると思うので、間合いの取り方を勉強してもっと1対1で勝てるようになりたい」
大会初戦から気負う様子を見せず、自らのスピードを活かす姿勢が目立っていた矢野。その背景には近年サッカー現場にも急速な導入が進んでいるテクノロジーの影響もあったのだという。
矢野によると大会前にフィジカルデータアプリ『nowtis』で計測した30m走は3.99秒を記録。アプリ内には同じサービスを導入している全国の強豪校の選手データも登録されているが、この数値は全国の1年生の中でトップだったといい、「その結果がすごく自信になって、どんどん仕掛けられるようになった」のだと振り返る。
もっとも、矢野は「でも自分はフットサルもやっていたので、足元にも自信があります。今回はスピードだけと見られたかもしれないけど、もっと足元も活かして、もっと貪欲に結果を出していきたいです」と別の持ち味をアピールすることも忘れず。MF三笘薫(ブライトン)に憧れる1年生アタッカーは自身の突破力にさらなる磨きをかけ、この舞台に戻ってくるつもりだ。
(取材・文 竹内達也)
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