明秀日立は初4強ならず「背負っていたものが全部抜けた」、涙のキャプテン竹花龍生は大学4年間での成長誓う
ゲキサカ / 2025年1月4日 21時3分
[1.4 選手権準々決勝 明秀日立高 1-2 東海大相模高 U等々力]
初のベスト4進出とはならなかった。明秀日立高FW竹花龍生(3年)は準々決勝敗退に涙。「もう本当に終わったなという感じ。背負っていたものが全部抜けた感じがした。悔し涙だった」と思いを語った。
竹花が決めるゴールには意味がある。萬場努監督はかねてから「竹花や柴田(健成)に点数の多くが入っていかないと、ウチらしくない」と強調。キャプテンであり、背番号10の得点を待ち望んだが、最後の選手権は不発に終わった。
「チームに声をかけたり、前からのプレッシングのタスクは達成できたけど、この大会で自分には得点がなかった。実力不足を一番感じている」(竹花)。2017年度の過去最高成績であるベスト8にたどり着き、あと1勝で初の準決勝、そして国立競技場だった。しかしその1勝が遠かった。
竹花は敗戦を認めていた。「国立に懸ける思いはお互いにあったけど、やっぱり相手には上手さがあった。疲労度もある中のゲームで真っ向勝負。だけど、相手のほうが力があった」と東海大相模を静かに称えた。
2023年夏のインターハイで優勝し、明秀日立の歴史に初めて全国制覇という文字を刻んだ。その一方、24年夏のインターハイ予選では決勝でライバル鹿島学園高に敗戦。県1部リーグでは10勝8分の2位と、無敗ながら勝ち切れない試合も多かった。
「いろいろ辛いことや苦しいことがあった。その中心に自分がいて、色々背負っていたものがあった」。その重みは負けた瞬間に消え去り、後悔は残らなかった。竹花は「ベスト8まで残れて、自分としては満足する高校サッカーだった」と振り返った。
高校サッカーは終わったが、サッカーの道のりは続く。卒業後は日本大に進学。「大学4年間で技術面や人間性をもっと成長させていきたい」と先を見据える。「得点力はこういう大舞台で発揮できなかった。そこにフォーカスしながら日常から自分に矢印を向けて取り組んでいきたい」と力を込めた。
大学という段階を踏んで目指すはプロ。だが、今はまだ「全部足りない」。高校で得たものを糧に、さらなる成長を続けていくつもりだ。
(取材・文 石川祐介)
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