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大一番の2日後に8-0大勝。流経大柏を後押しした大津からの「流経が1番強かった」の動画メッセージ

ゲキサカ / 2025年1月6日 16時19分

流通経済大柏高は大津高など、ライバルたちの思いも背負って頂点へ。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.4 選手権準々決勝 流通経済大柏高 8-0 上田西高 フクアリ]

 ライバルの思いも背負って日本一に、なる。流通経済大柏高(千葉)は前半の6ゴールなどで上田西高(長野)を圧倒。2日前にプレミアリーグ王者の大津高(熊本)との大一番を制した後で緊張の糸が続くのか不安視されたが、選手たちは目の前の戦いに集中し、同校の選手権最多得点となる8発で4強入りを決めた。

 榎本雅大監督は、「一昨日もやっぱり激闘があったんで、今日気持ち的にも選手も整理できてんのかなっていうのはちょっと不安だったんですけど、 試合入ってみたら落ち着いて試合を進めてくれたんで、選手たちが力出したかなっていう風に思います」と頷く。

 また、守りの要で2人の主将のうちの一人であるCB奈須琉世(3年)は、「ほんとに苦しい戦いして勝ったから嬉しかったと思うんですけど、そこで喜ぶところじゃないですし、自分たちの目標は日本一なんで、『次もあるから喜ぶのはここまでにしよう』って話だったんで、引き締まった」と説明。加えて、紙一重の戦いをしたライバルからの動画メッセージが、彼らにまた前を向かせた。

 流経大柏の選手たちは、大津から送られてきたという動画メッセージをミーティングで確認。その動画メッセージはグループLINEでも共有され、個人個人でも見れるようになっている。

 奈須は「試合後に大津さんからビデオメッセージをもらって、(チーム全員から)『流経が1番強かった』っていう風に言ってくれましたし、『絶対、日本一を取って欲しい』っていう思いを伝えてくれたメッセージでした。自分たちもそれを見て、『絶対、日本一になって恩返ししないとな』っていう風に思いましたし、だから今日、いいゲームができた。(個人的にも大津主将の)五嶋選手が『奈須、頑張れよ』って個人的には言ってくれた」とCB五嶋夏生主将(3年)ら大津の選手、スタッフたちに感謝する。

 大津は今季、高体連チームとして初めてプレミアリーグWEST制覇。プレミアリーグファイナルでも同EAST王者の横浜FCユースに3-0で勝利し、“高校年代真の日本一”に輝いている。だが、2冠を目指した選手権は、“V候補対決”で流経大柏に1-2で敗れて3回戦敗退。悔し涙を流していた大津は、流経大柏に日本一の夢を託した。

 流経大柏にとって大津は、各選手が「楽しみ」にしていた相手だった。そのライバルから伝えられた日本一への思い。流経大柏は倒してきたチームからのエールも力に変えて戦い、頂点を目指す。

 榎本監督は「(日本一については)彼らもずっと口に出して言ってたんで、そういう部分ではもう有言実行してくれるんじゃないかなっていう風に思いますし、1試合やるごとにより成長していると思う」とコメント。奈須も「1つ1つ勝っていくに当たって、ほんとに成長してるなって自分も感じてますし、この連戦の中で凄くタフなゲームも今日できたと思う」とチームの成長を実感していた。一週間後の準決勝へ向けて最高の準備をし、東海大相模高(神奈川)を倒して日本一に王手をかける。

(取材・文 吉田太郎)

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