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初優勝をスタンドで見つめた小学生が7年後の同カード決勝へ…前橋育英2年生CB久保遥夢「絶対にいつか立ちたいと思っていた」

ゲキサカ / 2025年1月12日 18時33分

前橋育英高DF久保遥夢(2年=前橋FC)

 2018年1月8日、地元・群馬の強豪校に憧れを持って埼玉スタジアム2002のスタンドにいた小学生は、7年後の25年1月13日、高校サッカー選手として憧れの眼差しを浴びながら聖地・国立競技場のピッチに立つ。今大会フルタイム出場が続く前橋育英高DF久保遥夢(2年=前橋FC)にとって、全国高校サッカー選手権決勝戦は「絶対にいつか立ちたいと思っていた」という晴れ舞台。因縁の相手との最終決戦を前に「ここまで来たら絶対に優勝したい」と力を込めた。

 前橋育英にとっては7年ぶり2度目の全国制覇がかかる決勝戦。決勝の相手は7年前に1-0で勝利した流通経済大柏高に決まった。

 7年前の決勝戦は家族と一緒にスタンドで観戦していたという久保。「地元の群馬代表として出ていたので見に行って、すごく刺激を受けた」。小学4年生だった当時は地元の大泉FCでボランチとしてプレーしていたこともあり、「田部井涼さん(現岡山)のプレーを見ながら上手いなと思っていた」と主将の姿に憧れを持っていたという。

 またそんな彼らが日本一に輝く姿を見て、将来の目標も決まった。「あの試合を見たきっかけで育英に入ろうと思った」。中学進学時も「育英に行くのに一番近い」との理由で、田部井らが育った前橋FCを選択。身長も伸びたことで中学2年生からは持ち場をセンターバックに移し、憧れの黄色と黒のユニフォームに身を包むこととなった。

 1年次の昨季から高円宮杯プレミアリーグEASTデビューを果たし、全国高校選手権では2試合ベンチ入りするも出番はなかったが、今季は堂々の主力に定着。プレミアリーグでは22試合中18試合に出場すると、この全国高校選手権では5試合連続の先発フル出場で最終ラインを支え、7年ぶりの決勝進出に導いた。

 試合を通じて目を引くのは、183cmの上背としなやかな身のこなしを活かした地上・空中のデュエル能力。またビルドアップの局面でも「育英のCBは他のチームに比べて足下やパスの技術が求められる」という高い要求の中、中学2年までのボランチ経験も活かしつつ、ボランチや前線への効果的な配球を試みている。

 さらに久保は「CBだけど点を決めたい気持ちがある」とさらなる意欲も口にした。

 CBで苦戦していた中学3年の時、前橋育英高コーチでもある前橋FCの湯浅英明監督から「FWの気持ちも考えてプレーできるように」とストライカー転向を勧められた経験があるという久保。当時は志半ばで終わったといい、「関東リーグで何試合かやって点を決められなくて、自分から『FWは向いてないのでCBをやらせてください』と言いました」と苦笑い気味に振り返るが、長身を得点力に結びつけられれば頼りになることこの上ない。

 プレミアリーグEASTでは1ゴールにとどまったが、唯一のゴールは強敵・鹿島ユースから奪っており、全国決勝の舞台でも狙っていく構え。「堀越戦では惜しい場面もあったけど、なかなか決めることができなくて、悔しい思いをしていたので決めたい思いは強いですね」。CBとしての最重要ミッションである「90分間通して集中して、無失点にこだわってチームに貢献できれば」という仕事も含め、憧れのピッチで大きく舞うつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
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