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決勝はPK戦10人目で決着!前橋育英が7大会ぶり2回目の全国制覇!

ゲキサカ / 2025年1月13日 19時1分

 その流経大柏は山野がドリブルでPAへ切れ込んだほか、柚木のスルーパスに粕谷が走り込むが、これは前橋育英右SB瀧口がスライディングでカット。そして、前橋育英は右クロスから佐藤が右足シュートを放つなど流れの良い時間帯に1-1とした。31分、前橋育英はオノノジュが相手DFのキックを身体に当て、左からクロス。これをファーで拾った黒沢がゴールライン際でのターンでDFを抜き去る。そして、クロスを上げると、中央の柴野が頭で押し込んだ。

 追いついた前橋育英は、柴野や石井、平林らのパス交換などで相手の中盤を攻略。左サイドからのスルーパスにオノノジュが走り込んだほか、黒沢のドリブルが止まらなかった。勝ち越しのチャンスを作るが、流経大柏はGK加藤の飛び出しで何とか凌ぐ。流経大柏は山野にボールを集めるも、前橋育英の鈴木、久保、竹ノ谷らが対応。1-1で前半を折り返した。

 流経大柏は後半、相手のハイプレスに苦しみながらもボールを保持する時間をやや増やすと10分、左中間の山野の落としから亀田がラストパス。粕谷がコントロールから右足を振り抜くが、前橋育英GK藤原が横っ飛びでセーブする。前橋育英は直後に平林と準決勝1得点の注目ドリブラー、MF白井誠也(2年)を交代。オノノジュのクロスなどがゴール前に入るが、流経大柏はゴール前で粘り強く守る。

 流経大柏は18分、堀川、宮里、柚木から右SB富樫龍暉(3年)、左SB幸田爽良(3年)、右SH和田哲平(3年)へ3枚替え。守備能力の高い選手たちが投入されたことによって敵陣でのセカンドボール回収や、セットプレー、シュートを増やす。

 だが、26分に和田が負傷し、左SH安藤晃希(2年)と交代。亀田をトップ下、広範囲に守る稲田を右サイドへ移して対応した。一方の前橋育英は38分、黒沢とオノノジュに代え左SH中村太一(3年)とFW大岡航未(2年)を投入。直後に佐藤が負傷したため、左SHに牧野奨(2年)を加え、中村を前線へ移した。

 前橋育英は43分、白井のパスから柴野が決定機を迎えるがシュートは枠上。流経大柏は幸田がドリブル突破を止めるなど、相手の武器を消し、セットプレーから2点目を狙う。だが、スコアは動かず、1-1のまま試合は延長戦へ突入した。

 延長前半、前橋育英が押し込むが、シュートは流経大柏DF陣がブロック。流経大柏もサイド攻撃、セットプレーで攻め返していたものの、前橋育英は集中した守備で決定打を打たせない。延長後半も前橋育英FW大岡が左足を振り、流経大柏がカウンターを狙うなどゴールを目指し合ったが、相手の堅い守備を破ることはできない。9分には流経大柏FW山野が縦パスから強引に左足シュートを放つが、前橋育英CB久保がブロック。10+1分にもカウンターから粕谷が右足を振り抜いたが、前橋育英GK藤原の正面だった。

 1-1のまま延長戦を終え、2020年度大会の山梨学院高(山梨)対青森山田高(青森)戦以来となる決勝でのPK戦決着に。PK戦は互いに7人目まで成功したが、先攻・流経大柏8人目を前橋育英GK藤原が止める。だが、直後の前橋育英のシュートは枠上。それでも前橋育英はGK藤原が10人目を再び止める。最後は前橋育英の柴野が決め、9-8で激闘を制した。

(取材・文 吉田太郎)

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