1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

[MOM5020]前橋育英GK藤原優希(3年)_「止めることに専念したい」指揮官への直訴で蹴る順番は4→11へ…PKを2本止めて日本一の守護神に

ゲキサカ / 2025年1月13日 20時41分

GK藤原優希(3年=坂戸ディプロマッツ出身)は前橋育英高の優勝に貢献(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ Sponsored by アディダス ジャパン]
[1.13 選手権決勝 前橋育英高 1-1(PK9-8)流通経済大柏高 国立]

 PK戦までもつれた103回大会の決勝、前橋育英高(群馬)の優勝を手繰り寄せる活躍を見せたのは、守護神のGK藤原優希(3年)だった。

「この大会中に何回かPKを蹴っているぐらいで他は何も情報なくて、全部自分でやりました」。流通経済大柏高(千葉)が今大会でPKを蹴ったのは、準々決勝と準決勝のMF柚木創(3年)のみ。柚木は後半にピッチを退いていたため、相手選手のデータがないPK戦で、藤原は10本中2本をストップしてみせた。

 先行の流経大柏の8人目では、「(コースを)読んでいて、結構ギリギリのコースだと思うんですけど、最後に手伸ばして指で書き出すような感じでなんとか止めました」。ゴール右に飛んだシュートを藤原が弾くと、ボールはゴールポストに当たってゴールラインを割らせなかった。

 決めれば前橋育英の優勝が決まる状況で、8人目のMF白井誠也(2年)のシュートは枠を超えてしまう。崩れ落ちる後輩に駆け寄った藤原は「俺がもう1本飛んでから任せろ」と声をかけると、有言実行、10人目のシュートをピタリと止める。

「自分のチームのPKを見ちゃうと、止められたときに動揺しちゃうので見ない」という藤原は、10人目後攻のMF柴野快仁(2年)がゴールネットを揺らした瞬間も、ゴールに背を向けていた。「育英が盛り上がったので、優勝したんだなと思いました」。ピッチ、そしてスタンドにいる仲間たちと優勝の喜びをわかちあった。

8人目と10人目のPKをストップ(写真協力『高校サッカー年鑑』)

 10人で決着がついたPK戦は、互いのGKにまわることはなかったが、藤原が指揮官へ“ある直訴”をした経緯があったという。PKのキッカーの順番は山田耕介監督が決めていると監督会見でも語っていたが、その順番を聞いて藤原は驚きを隠せなかった。「実は監督に4人目のキッカーに指名されていて。僕は止めることに専念したいです、と11人目にしてもらいました」。多くを語らず守護神の意思を汲んだ山田監督は、藤原を11人目に変更した。

 PK戦を制して2度目の選手権優勝をはたした前橋育英。しかし、指揮官は「前橋育英はPKに弱くて」と自虐気味に監督会見で語る。実際、直近の選手権では2年前の選手権は準々決勝で大津高に、5年前の選手権でも神村学園高にPK戦の末に敗れている。現在のチームも、夏のインターハイ県予選は準決勝でPK戦の末に涙をのんでいた。それでも、今選手権では2回戦の愛工大名電高(愛知)をPK戦で下している。GKの藤原は「PKは得意」と自負し、「PKになったらこっちのもん」という気持ちでPK戦に臨み、この試合のMVP級の活躍を見せた。

 PK戦だけでなく、FW粕谷悠(3年)の決定的なシュートをストップするなど流れの中でも好セーブを見せていた藤原は、大会優秀選手に選出された。卒業後は東洋大へと進学する予定だという。「プロを目指してがんばります」と力強く答えた。

高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチおめでとう!アディダスはサッカーに打ち込むすべての部活生を応援しています。

 素足感覚を徹底的に追求して、部活生に360°フィットするアディダスの最新レザーサッカースパイク、COPA ICON II(コパ アイコン2)が登場!

コパ アイコン2はこちらをチェック!!
(取材・文 奥山典幸)
●第103回全国高校サッカー選手権特集▶部活生の足元を支える新素材!カンガルーレザーからSILKYWRAPへ

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください