キレキレターンから同点アシスト!MF黒沢佑晟は「点を取れる選手に」前橋育英→日大進学で金子や近藤、熊倉に続く成長を

同点弾をアシストしたMF黒沢佑晟(3年)(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.13 選手権決勝 前橋育英1-1(PK9-8)流経大柏 国立]

　殊勲のアシストだった。1点を先行された前橋育英高(群馬)だったが、前半31分、右サイドに流れたボールをキープしたMF黒沢佑晟(3年)はライン際で絶妙なターンをみせると、クロスからMF柴野快仁(2年)の同点弾をアシストした。

　ライン際でターンは、得意なプレーなのだという。「後ろ向きの状態でもしっかりと相手の状況を見て逆を突けた。ライン際で焦る気持ちもあったけど、相手が右側に寄っていたのを確認できた。自分の得意なプレーでもあったので、アシストできたのは嬉しいです」。

　黒沢は今大会、全6試合に先発出場。ただ強いこだわりを持つ得点は、2回戦の愛工大名電高戦で決めた1点のみに終わった。準々決勝の堀越高戦ではチーム最多の5本のシュートを放ちながら決め切ることができなかった。大会優秀選手にも選ばれたが、ゴール数という点では不満顔をみせる。

　更なる成長を目指して、卒業後は関東大学リーグ1部の強豪・日本大に進学する。前橋育英から日大への進学は、MF金子拓郎(浦和)、MF近藤友喜(札幌)、MF熊倉弘達(甲府)らと同じ。在学するMF大久保帆人らとの切磋琢磨で、先輩たちに続くプロ入りを掴みたいところだ。

　黒沢も将来に向けた意識を高める。「たまに日大の試合をみるけど、すごく点を取っていて、上手いなと思っている。自分もそういう風に点を取れる選手になりたい」。点を取れるアタッカーになって、再び世間の注目を集める舞台に帰ってくる。

(取材・文　児玉幸洋)
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