25年シーズンへ決意の丸刈りとハイレベルな攻守。興國MF樺山文代志は進化を続けてU-17W杯、選手権決勝へ
ゲキサカ / 2025年1月15日 1時28分
2025年シーズンに懸ける思いを行動で、プレーで示している。「2024地域トレーニングキャンプU-17関西」初日の14日、関係者に「どうした?」と代わる代わる尋ねられていたのが、丸刈り頭のMF樺山文代志(興國高2年=RIP ACE SC出身)だ。
その樺山は、「2025年は高校サッカーラスト1年、それに1年懸ける思いで、思い切って“坊主”にしました。これはホンマです」と“丸刈り”の理由について説明する。FW樺山諒乃介(現北九州)を兄に持ち、2024年にはU-16日本代表に初選出された注目株だが、同年のインターハイは全国大会初戦敗退に終わり、選手権も大阪府予選準決勝で涙。個人、チームでの飛躍を期すMFは、特別な思いを持って2025年のスタートを切っている。
この日は関西の注目2年生たちの中で特に目立つ動き。スルーパスでアシストを記録したほか、好パスでゴールの起点にもなった。加えて、中盤からスペースを突く形で持ち上がり、シュートも。選手権予選敗退の反省から、「大一番でチームを勝たせれる選手にならないといけない」と語る樺山は、PAへの飛び出しから技ありシュートをニアに決めるシーンもあった。
ただし、本人は守備面について満足していなかった。「(U-16日本代表の)海外遠征とかで学んできた守備の部分が今日あんまり出し切れなかったりしたんで。攻守において両方っていう面で、まだまだ」と首を振る。
2008年早生まれの樺山は昨年、高いボール奪取力や技術力を評価されてU-16日本代表初選出。ただし、12月のスペイン遠征では「スペインの選手とか、持ち方がもうビックリするぐらい上手くて。奪えるシーンもあったんですけど、上手いなって一番感じて」。ボール奪取力やセカンドボール回収力の高さは樺山の特長だが、外国人選手からボール奪うためのフィジカルや運動量が不足していることを実感して帰国した。
上に行くためには外国人選手相手でもよりボールを奪えるようになること、ボールをより引き出して攻撃に係わることも必要だと考えている。今年はU17アジアカップ、U-17ワールドカップが開催されるが、「出たいです」ときっぱり。U-16日本代表で指導を受けた廣山望監督が帯同している「2024地域トレーニングキャンプU-17関西」で「アピールして、1番は自分の成長に」と意気込んでいる。1年後の選手権決勝のピッチに「立ちたい」ということやU-17ワールドカップに出場することを目指して本気で努力。この1年に懸ける思いを誰よりも表現し続けて目標を達成する。
(取材・文 吉田太郎)
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