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「オマエは泣くな」の言葉で切り替えて前へ。世代屈指の守護神GK松田駿も、青森山田も、このままでは「終わらない」

ゲキサカ / 2025年1月27日 9時43分

「やっぱ勝負なんで、負ける時って一瞬で負けて、ポロって負けて終わるっていうのがやっぱ選手権なんだ、っていうことを自分が2年生っていう立場で初めて出させてもらって身に染みました。これはほんと大きな経験で、これをチームに伝えることによって、みんながその気持ちを持ってできる。この大会は一番悔しい結果にはなったんですけど、自分の中でも一番良い経験だなっていう風には思っています」

 自分が勝たせられず、敗戦後には先輩たちへの申し訳無さで涙が溢れた。それでも、正木昌宣監督の言葉によって前を向いた。「試合終わった後、自分が泣いて落ち込んでた時に、『オマエは泣くな』っていう風に。やっぱ自分が泣いたら……3年生に申し訳ないっていう気持ちもあるんで、自分がそこで泣き止んで、もう切り替えるしかないんで、『新チーム!』っていう風にもう気持ちは切り替えていました」。3年生が悔しい思いをした分も自分たちが結果を残さなければならない。

 青森山田は選手権とプレミアリーグチャンピオンシップ(現ファイナル)で初優勝した2016年度以降、選手権優勝4回、プレミアリーグEAST優勝4回(うちファイナル優勝3回、2021年度はファイナル未開催)、インターハイ優勝1回。2024年度はプレミアリーグEASTで8位残留し、インターハイもベスト8と結果を残しているが、周囲から当たり前に優勝を求められるようになった中では「弱い」という声ばかりが選手の耳に入ってきていたという。

 松田はけが人が出ている中でも青森県内での連勝記録を継続し、プレミアリーグEAST残留を果たしてくれた先輩たちの分も戦うだけ。「自分がいつまでも悔やんでたり引きずっていたりしたら、やっぱ成長にも繋がんないですし、新チームも始まらないんで、それはほんとにもうそこで切り替えるしかない。あの思いを忘れてはいけないと思うんで、あの思いを忘れないで、経験したことをやっぱチームに伝えていって、新チーム始める時にはもうみんなで『やろう』っていう風にもう鼓舞してやってたんで、そこはチーム作りしていく上で一番大切だと思います」。この1年の経験を活かし、日常から自分たちを高めていくことが自身の将来にも繋がるという考えだ。

 進路も含めて大事な一年だが、松田は何よりチームのために戦うことを強調する。「自分、自分になっちゃうと、やっぱ空回りしたり、良くないプレーが増えてしまうんで。これからの遠征もそうですけど、プレミア(リーグ)も、チームが勝つために自分に何ができるかっていうのをまず意識して、その中で結果がついてくれば自然と(スカウトたちの)目がつくと思います。その結果が多分ついてこないと、目もついてこないんで自分ができることを精一杯やって、チームのために勝利掴んで、プロを最終的には目指すっていう形で頑張りたいと思っています」。青森山田らしくゼロにもこだわる。

「今年はほんとに守備。去年はやっぱ失点して苦しい展開で点が取れないっていうのが非常に多かったんで、どれだけゼロにこだわれるかっていうのは、ほんとに自分が一番良く良く分かっていました。それを守備に伝えて、どれだけ連係取れてゼロにこだわれるかっていうところなんで、今年の新チームはほんとに『守備をこだわろう』っていう風に言っています。(選手権で初戦敗退したこともあり、)多分、世間からは『弱い』っていう風に言われると思うけれど、それでは『終わらない』っていうのが自分たちなんで。それを覆すぐらいのパワーで 頑張ります」。前橋FC出身の松田は関係性の深い前橋育英高(群馬)の選手権制覇に嬉しさと悔しさがあったという。2025年シーズンは再び青森山田を主役に。自分は守りでチームを支え、「本当に強い山田」を取り戻す。

(取材・文 吉田太郎)

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