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「本当に指導者をやろうと思っていた」選手権準V・流経大柏DF佐藤夢真が現役続行を決断、“相棒”からの慰留は「一番自分の背中を押した」

ゲキサカ / 2025年1月27日 22時12分

DF佐藤夢真(流通経済大柏高/3年)

 選手キャリアを終えて指導者の道に進むか、プレーヤーとしての日々を大学でも継続するか。全国高校サッカー選手権決勝後に岐路に立った流通経済大柏高・主将DF佐藤夢真(3年)は現役続行を決断した。この決断の背景には様々な理由があるようだが、ともに流通経済大へ進む相棒DF奈須琉世(3年)の存在が大きな要因になったようだ。

 佐藤は流経大柏で奈須とダブルキャプテンを務め、今年度はセカンドチームから這い上がって最終ラインに君臨。惜しくも日本一の座には届かなかったが、胸を張って高校サッカーを終えた。前橋育英高との決勝後には将来の目標として指導者になることを挙げ、大学で現役を続けるかについては「まだ迷っていて、少し落ち着いて考えたい」と告白。最終的な決断は改めて下すこととしていた。

 奈須からも強く慰留される中、佐藤は1週間ほど悩んだという。そして辿り着いた答えは現役続行。「決める日くらいまでは五分五分というか、本当に指導者をやろうと思っていた」と明かしながら、決め手になったのは準優勝に終わった選手権の経験や各媒体を通じて佐藤の心境を知ったサッカーファンなどからのメッセージだった。

「仲間やエノさん(榎本雅大監督)などのスタッフ陣、あとは流経のファンとかサポーターからの声というのが自分には全部届いていて、それが自分の背中を後押ししてくれた。それと、日本一になっていたら綺麗に辞められたと思うんですけど、そこで2番目というふうに負けちゃって、自分の中で終われないなと思った。大学で日本一を獲りたいなというのが理由です」

 そして何よりも背中を押してくれたのが、奈須からの慰留だった。奈須は佐藤が現役続行する意向を示した後の26日、日本高校サッカー選抜候補合宿での取材で「オマエのせいで続ける」と佐藤に伝えられていたことを明かしていた。佐藤はこの言葉が意味するところを笑顔で話す。

「やっぱり奈須が一番自分に『続けてほしい。大学で日本一になりたい』と言ってきて、そういうのをずっと取材とか公の場でもあいつは言うので(笑)。テレビでも『彼は絶対続けるので』みたいな、全然悪くないんですけどそういうことを言ってくれた。やっぱり彼の声が一番自分の背中を押したと思っています。そういった意味で、冗談半分で『オマエのせいで続けるよ』みたいな感じで言いました」

 その上で佐藤は選手活動に一本化するのではなく、「流経大は指導者をやりながら選手をやることができる環境なので、そのメリットを活かしていこうと思っています」と意気込み、多くの部員が在籍するチームでの両立を目指していく構えだ。「子どもの成長を近くで見守っていたいし、自分の教え子が成功していくのは嬉しいと思う」と佐藤。将来的に指導者の道へ進む気持ちは揺らいでない。

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