「あんま有名じゃないチームでもいるぞ」と魅せる。U-17日本高校選抜候補の強力MF山崎絢心(富士市立)が先制ゴール
ゲキサカ / 2025年1月28日 7時59分
[1.27 練習試合 U-17日本高校選抜候補 2-4 東京国際大]
「(富士)市立だから、みんな多分知らないと思うんで。自分がプレーを見せて、『あんま有名じゃないチームでもいるぞ』、みたいな感じでアピールしたいです」
MF山崎絢心(富士市立高/2年=FC Fujiジュニアユース出身)が「びっくりしました。(Jクラブ練習参加中に伝え聞いて)最初、何のことか分からなかった。YouTubeとかで見てるような合宿に自分が入れると思ってなかったんで正直びっくりしたし、入る要素もそんなないと思ったんで」というU-17日本高校選抜候補選出。全国的には無名だが、2024 SBSカップ国際ユース(静岡ユースの一員として出場)でU-18日本代表やU-18韓国代表相手に強烈な動きを見せ、すでにJリーグ4クラブに練習参加している注目アタッカーだ。
その山崎は駒澤大戦(26日)で、右サイドから1回、2回と非常に推進力のあるドリブル。そして、東京国際大戦(27日)で先制ゴールを叩き出した。1本目11分、PA内右でこぼれ球を拾うと、「1人抜いたら打てるなって思って。縦だと(角度がなくなって)入りにくいから、カットインで打ちました」と中への動きでマークを外して左足を振り抜く。見事な一撃で東京国際大のゴールを破った。
「結果残さないと、入れないんで」という思いを表現。その後も縦への仕掛けからクロスへ持ち込んでいたが、本人は自身のプレーに納得していなかった。「ゴールできたんですけど、あんまりドリブルとか見せることができなかった。もう少しボールを持つ回数増やして仕掛けたかったなって思います。カットインで打ったり、もっとチャンス作ったりしたかったです」。選考合宿3日間を通してボールを持つ回数が少なく、アピールできていないと自己分析していた。
山崎は静岡県内で台頭中の公立校、富士市立で1年時からプリンスリーグ東海などに出場。昨年はインターハイ予選準決勝の静岡学園高戦で非常に力強い抜け出し、ドリブルを見せるなど存在感を放っていた。年代別日本代表歴はなく、今回のような活動に参加するのは初めて。「みんな有名なチームとかで、みんな上手いんで、残るのも大変です」と苦笑するが、野心を持ってプレーしている。
「ここで負けたらプロになれないと思うんで、自分の良さを出してアピールしたい」
昨年に比べてスピード、ドリブルも向上。また、状況判断しながら動き出す力もレベルアップした手応えを持っている。それでも、Jリーグクラブの練習参加では「1人を抜いたりすることはできたり、シュートとかも結構入ったりしてたんですけど、考えたりするところとか全然まだ足りていなかった」。ボールを引き出す動きなど学んだことを日常の取り組みで改善し、富士市立にとって初の高卒プロに近づく意気込みだ。
U-17日本高校選抜選考合宿は27日まで。選手権で大活躍したMF白井誠也(前橋育英高/2年)やU-16日本代表歴を持つMF樺山文代志(興國高/2年)、MF玉山煌稀(履正社高/2年)と同部屋で刺激を受けてきた山崎にとって、年上の日本高校選抜候補戦が最後のアピールの場になる。
「ラスト1日なんで、最後もうあと1試合とか1本しかない。多分相手も強いんで、自分がチャンス作ったり、ゴール取ったりして結果出せたらいいなって思います」。ブレイク候補の強力アタッカーが、U-17日本高校選抜スタッフやJリーグクラブスカウトたちの前でより多くの結果を残す。
(取材・文 吉田太郎)
●第103回全国高校サッカー選手権特集
外部リンク
- わずかな回数も、日韓のU-18代表相手に強烈な動き。無名の2年生FW山崎絢心(富士市立)がSBSカップで爪痕を残す
- 富士市立は今季6得点目のFW佐々木英貴やFC Fuji出身の1年生FW山崎絢心が武器のスピードでゴール、勝点をもたらす
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