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“アオ・タナカ”に憧れる17歳…ドイツで生まれ育ったMFニック・シュミットが日本代表を選んだ理由「日本のサッカーが好き」

ゲキサカ / 2025年2月1日 23時37分

MFニック・シュミット

 ドイツに生まれ、ドイツで育ってきたが、心の中には日本代表があり続けた。「俺は日本が一番です。日本がここ(一番)で、ドイツがここ(二番)。日本のサッカーが好き。いっぱいパスをつないでテクニックがあるプレーをする。俺のプレースタイルは日本のプレースタイル」。ザンクトパウリU-19でプレーするMFニック・シュミットは母親の故郷を背負い、代表キャリアを歩んでいく決断をした。

 2007年09月12日、日本人の母親とドイツ人の父親との間に生まれたシュミットは3歳の頃にサッカーを始め、7歳の頃から地元の強豪ザンクトパウリでプレーしてきた生粋のドイツ育ち。昨年10月にU-18日本代表の一員としてスペイン遠征に参加し、初めて日の丸を身につけると、翌11月には追加招集で選ばれたU-19日本代表のメキシコ遠征で頭角を表した結果、次回大会の出場資格も持つ立場ながら“飛び級”でのU20アジア杯メンバー入りを果たした。

 日本サッカー協会(JFA)は近年、日本にルーツを持つ海外在住選手のスカウティングに力を入れており、178cm・72kgという恵まれたフィジカルと、攻守に高いデュエル能力を持つシュミットの発掘はその一つの成果。もっともシュミット自身にとっても、日本代表は特別な存在であり続けていたという。

 ドイツで生活している時も「日本が一番だといつも言っている」というシュミットは2022年末のカタールW杯でも日本代表を応援していた様子。くしくも日本がドイツとグループリーグ初戦を戦い、日本が歴史的な逆転勝ちを収めたが、「日本代表のファンだから喜んだね。友達みんなに『日本が勝った』って(笑)」と懐かしむ。

 A代表の動向も日々追っているようで「アオ・タナカが俺の一番。同じプレースタイルを持っているから」と、昨季までドイツ・デュッセルドルフでプレーしていたMF田中碧(リーズ)への憧れを口にする。自身も同じボランチが本職。「私のストロングポイントはパスとロングボール。ディフェンスも1on1のデュエルをアグレッシブにやるし、ファイト、ファイト、ファイトする」と自身の長所をアピールした。

 これまで日本に来る機会は夏休みに数回、さいたま市浦和区在住の祖父母に会いに来るくらいだったそうだが、母から教わったという日本語は取材にも答えられるほどの上達度。チームメートとの会話については「俺の日本語はあまり上手じゃないし、まだ難しい」と謙虚に話すものの、日頃から学校を終えた後に日本語の勉強を続けているといい、「もっと日本語を上手くしたい」との熱意も見せた。

 このチームでは「みんなすごく優しい」(シュミット)という仲間にも支えられ、自身が磨き上げてきたプレーで日本代表への思いを表現していく構えだ。

 今回のU20アジア杯は秋に控えるU-20W杯出場権をかけた大舞台。「日本代表でプレーできることをとても誇りに思うし、幸せだし、大きな栄誉。なぜならそれが僕の国を代表して戦えるということだから。常に日本代表のために、ピッチの中でも、ピッチの外でもベストを尽くしたい」と流暢な英語も披露したシュミットはあふれんばかりの熱意も胸に、世界へと挑む。

(取材・文 竹内達也)
●AFC U20アジアカップ2025特集

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