貢献は野球界のみならず…川淵三郎JFA相談役が吉田義男さんを追悼「日本サッカー界も大変お世話になりました」

川淵三郎相談役(写真は2023年)

　日本サッカー協会(JFA)は4日、プロ野球・阪神タイガースOBの吉田義男さんが3日に亡くなったことを受けて川淵三郎相談役の追悼文を公開した。

　吉田さんは1985年に阪神を初の日本一に導いた。またフランス野球代表監督も務めるなどしたほか、JFAとフランスサッカー連盟(FFF)のパイプ役としても尽力。日韓ワールドカップで日本を率いたフィリップ・トルシエ監督の招聘にも繋がったとされている。川淵氏は吉田さんへの感謝とともに、以下のように哀悼の意を表した。

「吉田義男さんの訃報に接し、心からお悔やみ申し上げます」

「フランスで野球の代表チームの強化に携わられ、野球の発展に尽力された吉田さんですが、私はもとより日本サッカー界も大変お世話になりました」

「吉田さんと初めてお会いしたのはFIFAワールドカップフランス'98の数年前、早稲田大学蹴球部の先輩と日本サッカー協会とつながりのあるパリの旅行代理店の社長を通じて知り合い、そのご縁でフランスサッカー連盟(FFF)の幹部を紹介していただきました」

「今ほど力がなかった当時のサッカー日本代表にとって、世界トップクラスのチームと対戦することはほぼ不可能でしたが、吉田さんにその足がかりをつくっていただき、フランス代表とも何度か試合を組むことができました」

「FFFとのつがなりができ、ヨーロッパに拠点ができたことは、吉田さんのお力添えがあったからにほかなりません」

「以来、吉田さんと親しくさせていただきましたが、渡仏した際、わざわざシャルル・
ド・ゴール空港に車で迎えに来ていただいたときは本当に恐縮しました。忘れがたい
思い出です」

「生前中のご厚情に深く感謝申し上げるとともに、故人のご冥福を心よりお祈り申し上
げます」