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大怪我から539日ぶりのリスタート!神戸MF齊藤未月が復帰戦フル出場「次は自分が周りの人々を笑顔にしたい」

ゲキサカ / 2025年2月8日 20時11分

MF齊藤未月

[2.8 富士フイルムスーパー杯 神戸 0-2 広島 国立]

 2023年8月の重大な負傷からよみがえり、539日ぶりの公式戦で見事にフル出場を果たした。5万3千人を超える観衆の前でヴィッセル神戸MF齊藤未月がアンカーの位置で先発し、前後半のアディショナルタイムを含めると約97分間プレー。「プレーできたことはすごくうれしかったし、いろいろな気持ちがあった」と言葉を噛みしめた。

 23年8月19日のJ1リーグ柏レイソル戦(△1-1)で左膝関節脱臼、左膝複合靱帯損傷(前十字靭帯断裂、外側側副靭帯断裂、大腿二頭筋腱付着部断裂、膝窩筋腱損傷、内側側副靭帯損傷、後十字靭帯損傷)、内外側半月板損傷の重傷を負い、手術を複数回おこなった。

 負傷直後のクラブからの発表は全治1年の見込みという深刻なものだった。年が明けて翌24年8月、受傷日からおよそ1年が経過した時期に全体練習に部分合流。そこからさらに半年の時間を要し、足掛け3年にわたる苦難の復帰プロセスを完遂し、ピッチに立った。

 試合には0-2で敗れたため、「ピッチに立つ以上結果を残さないといけなかった。チームを勝たせるプレーをして意味があって価値があると思っているので、意味で全く足りないゲームだった」と厳しく振り返ったが、「思っていた以上にと言うと変だけど、キャンプを含めてきょうが一番良かった。もっともっとできるなという感覚を持てたというのも大きい」と語るように、手応えも感じている。

 前半の立ち上がりはサイドチェンジでチャンスをつくるなど攻撃にも絡み、40分にはミドルシュートも打った。守勢に回る時間が長く苦しい内容だったが、コンタクトをいとわず激しくボールを奪いにいく、齊藤らしいプレーも随所にあり、「怖さはまったくなかった」と言い切った。終盤には相手カウンターを止めようとして警告を受けたが、「あそこを奪い切れる状態まで持ってこられたらベストかな。できそうな感覚はあった」。フル出場したことも含めてひとつひとつのプレーがポジティブなバロメーターになったようだ。

 ピッチを駆け、ボールを蹴っている最中、「あらためて感じた」ということがある。

「感謝の気持ち。支えてくれた妻や両親がいなかったら、乗り越えられなかったかなというのは間違いない。引退も考えたくらいだと思う。自分のことを思って涙してくれる近い人がいたからこそ、やるべきことがあると感じさせてくれた。サッカーができる幸せを本当に噛みしめたし、次は自分がサッカーで周りの人々を笑顔にしたいという気持ちがあらためて強くなった」。淡々とした口調に深い思いをにじませる。

 復帰を果たした今はすでに課題を口にするなど、次のステップを見定めている。「きょうのメンバーなら自分がリーダーシップを取らないといけないし、他にはない激しさであったりをピッチで毎試合120%出せるかどうか。それが重要だと思う。(復帰の)感動はなくていい。ピッチに立って結果を残し続けるというのが選手としての価値。ここが目標では全くないので、シーズンが終わった時にどういう活躍をしてチームを優勝に導けているか。それに向かって一日一日、やれることをやっていきたい」

 小さな巨人は力強く言った。

(取材・文 矢内由美子)
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