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45歳過ぎの眼精疲労、頭痛、肩こりは「老眼」の放置が原因【一生見える目をつくる】

日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年5月23日 9時26分

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必ず眼科で眼鏡処方箋の作成を

【一生見える目をつくる】#14

 ここ数年、あちらこちらに安価に眼鏡を作れる眼鏡専門店が増えましたね。「店で視力を測ってもらって、ぴったりと合う眼鏡を作ってもらおう」と考える方も多いかと思います。しかしそれは眼科医としては賛成できません。

 眼鏡を作る前には必ず眼科で診察を受け、眼鏡処方箋を作成し、それを持って眼鏡店に行って欲しいのです。老眼、近眼、どちらの眼鏡でも同じことが言えますが、特に近眼では眼科の検査がマスト、と覚えてください。

 眼鏡処方箋なしで直接に眼鏡店に行き、お店で視力を測定してもらう人が最近は本当に多い。試しに、検索サイトで「メガネ」というワードを入れてみたら、「メガネ 眼科に行く必要」というサジェストが最初に出ました。いかに多くの人が眼科の処方箋なしで眼鏡を買おうとしているのか──。改めて認識させられて愕然とします。

 たしかに今の眼鏡店にある視力測定の機械は、かなり正確に視力を測れるようになってはいます。でも視力測定をしている人は目の専門家ではありません。

 たとえば老眼鏡が必要となる世代の方なら、目の水晶体が濁ってしまう「白内障」になっている場合もある。視野が欠けていってしまう「緑内障」になっていることもあるかもしれない。必ず眼科で処方箋を作ってほしいと訴えるのは、そういった目の疾患を見逃したくないからなのです。

 眼鏡専門店で視力だけを合わせても、たとえば白内障ならその病を治療しないと、たとえ度数は合っていても視界は濁ったようなまま。スッキリとは見えません。

 眼鏡店をはしごして眼鏡を作り替えても、結果は同じです。われわれ医師は「眼鏡を作るための処方箋をもらいにきた」と話す患者さんであっても「目に問題がないか」をしっかりと診ています。眼科で処方箋を作ったならば、どこの眼鏡店で作るかは患者さんの自由です。お好きなお店で作っていただいて大丈夫です。

 45歳を過ぎ、目の疲れ・頭痛・肩こりなどに悩まされている人は、間違いなく老眼への対応をしていません。そんな患者さんに弱い老眼鏡を処方すると、「ウソのように頭痛・肩こりがなくなった」とおっしゃる方も多いのです。

 ですが中には、「眼鏡をかけるのはどうしても嫌だ」「老眼鏡の見え方が好きではない」と感じる方もいらっしゃいます。その場合は最新の老眼治療である眼内レンズを入れる手術を検討してみてもいいかもしれません。次回はこの眼内レンズについて詳しくお話しします。

(荒井宏幸/クイーンズ・アイ・クリニック院長)

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