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家の中をチェック…冷蔵庫に賞味期限切れの食品がたまっていないか【親を要介護にさせたくない】

日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年6月4日 9時26分

家の中をチェック…冷蔵庫に賞味期限切れの食品がたまっていないか【親を要介護にさせたくない】

冷蔵庫の中もチェック

【親を要介護にさせたくない】#2

 離れて暮らす親の健康問題をチェックすることは難しい。年を重ねるごとに「元気かい?」「あぁ、元気だよ」なんてやりとりだけで安心できないことは、多くの介護経験者がうなずくはず。では、何をもとに判断するべきか。

 私の母の場合、80歳を過ぎた頃からそれまで日常的に使っていた携帯電話の扱いが怪しくなっていた。たとえば、こちらから電話をしてもなかなか出ない→いつもどこかに放置していた。いつかけても電波が届かないか電源が入っていない→充電していない。変な時間に突然電話がかかってくる→使い方がわからなくなりいじっているうちに通話になるなど。

 一度歯車が狂いだすと、いくら教え直しても覚えることはなく、同じ間違いを何度も繰り返した。こちらから電話を何度かけてもつながらず、仕方なく車で1時間かけて実家に様子を見に行くことが増え、便利な機械も心配の種になってしまった。

 もっと昔から使っていた電子レンジでも同じことがあった。温めたいものを皿に盛り、自動ボタンを押すだけの簡単操作ができないのだ。目立つよう使い方を紙に書いて貼っても、うまくできない。そのうち、温めるのが面倒になったのか、冷凍食品をそのまま自然解凍して食べていた。

 こうした変化は、実際にどのようにしているのか見に行かない限り、なかなか気づけない。

 言葉で聞いても、判で押したように「ちゃんとやっているよ」と答えるから。遠く離れていても、できるだけ直接自分の目と耳で、親の日常生活を確認する機会をつくりたい。遠距離で難しい場合は親の交友関係を把握し、実家の近所に相談できる人を見つけておくのもひとつの手だ。

 もうひとつ。ぜひチェックしてほしいのは家の中の様子だ。冷蔵庫の中身は重要で、食料のストックや賞味期限切れのチェック、日頃何を食べているかはさりげなく調べ、聞き出したい。高齢の親だと買い物になかなか行けず、食べるものはいつも同じ。賞味期限切れも気づかないまま、相当昔の食材がそのまま置かれていることがよくある。独り暮らしの親ならなおさらだ。

 とはいえ、親としては自分はマイペースでしっかり暮らしているとの意識が強いため、強く注意すると喧嘩になることも。できるだけ穏便に、頭から否定せず「〇〇した方がいいらしいよ」から始め、今後のために認知症のチェックや、どのような公的支援が使えるかなどを調べ始めておきたい。

(西内義雄/医療・保健ジャーナリスト)

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