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先発薬とジェネリックの差額を患者が負担する制度が盛り込まれた【クスリ社会を正しく暮らす】

日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年6月5日 9時26分

先発薬とジェネリックの差額を患者が負担する制度が盛り込まれた【クスリ社会を正しく暮らす】

写真はイメージ

【クスリ社会を正しく暮らす】

 2024年度診療報酬改定では、「長期収載品の選定療養」が盛り込まれました。「選定療養」とは健康保険法に基づく医療サービスの一種で、患者さんが追加費用を負担することで、保険適用外の治療を保険適用の治療と併せて受けることができる制度です。たとえば、差額ベッド代や紹介状なしで大病院を受診することなどが挙げられます。

「長期収載品」は、再審査期間が終了していてすでに特許も切れている、ジェネリック医薬品がある先発医薬品を指します。「長期収載品の選定療養」を簡単にまとめると、国内でジェネリック医薬品が広く使われているにもかかわらず、患者さん自身が先発医薬品を希望する場合、その差額の4分の1は保険の対象にはならないので患者さん自身で支払ってください……といったイメージです。

 ただし、医師が先発医薬品を指定した場合や、薬局でジェネリック医薬品の在庫がない場合などは保険の対象になります。病院や保険薬局では、ジェネリック医薬品の使用頻度が高い施設が評価される制度が数年前から導入されていて、ジェネリック医薬品の使用はかなり増えている印象です。

 しかし、患者さんが先発医薬品を希望される場合、無理にジェネリック医薬品に変更することはできません。今回の改定では、「高額な先発医薬品を希望するなら自分で差額を払うように! とにかく医療費を削減したいんだ!」という国からの強いメッセージを感じます。

 この制度の対象となる先発医薬品は1095品目にも上ります。施行は今年の10月1日からなのですが、ご自身の服用している薬について、「先発医薬品なのかジェネリック医薬品なのか?」「選定療養の対象医薬品が含まれていないか?」をあらためて確認する必要がありそうです。詳しくはかかりつけの薬剤師に気軽にたずねてください。

(荒川隆之/薬剤師)

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