世界に先駆けて日本で発売された ミトコンドリアに作用する糖尿病新薬の評判
日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年6月6日 9時26分
■新たなメリットが発見される可能性も
「イメグリミンで気になるのは、有効性検証が現時点で血糖値を抑えることにとどまっており、心臓病などの心血管イベントに与える影響が不明な点です。米国政府が運営する世界最大の医学図書館『National Library of Medicine』に登録されている臨床試験を調べてみても、いまのところ心臓病リスクを検討した二重盲検比較試験は行われていないようです。糖尿病治療薬においてはこのところ心臓病の予防効果に関するエビデンスが重要となりつつあります。しかし、イメグリミンにはそのようなエビデンスがなく、今後も報告される可能性が低いと思われます」
そもそもイメグリミンは日本以外での販売実績がないようで、世界的にも使用されていない薬剤なので、今後もエビデンスが出てくる可能性が低いと思われるという。
その点、心臓病や腎臓病の予防効果について質の良い研究結果が示されている、SGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬に比べると注目度は低くならざるを得ない。
「ただし、イメグリミンと化学式が似ているメトホルミンも、循環器疾患の死亡率を抑えるという有効性が分かるまで長い時間がかかりました。ミトコンドリアを介して血糖値を抑えるという新しい薬理作用を持つイメグリミンも、いつ、いまは予想すらされない新たな効果が証明されるかわかりません。その意味ではやはり注目しておくべき薬剤だとは思います」
-
-
- 1
- 2
-
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
血糖値異常が認知機能に影響…高血糖だけでなく低血糖も要注意 健康カフェ(274)
産経ニュース / 2024年6月20日 9時0分
-
糖尿病の薬が、アルツハイマー病など加齢疾患の治療薬として期待 順天堂大
財経新聞 / 2024年6月13日 16時3分
-
国際共同第2相試験で糖尿病治療薬チルゼパチドのMASH(Metabolic dysfunction-associated steatohepatitis)改善効果を報告
Digital PR Platform / 2024年6月12日 10時0分
-
「OLL2712株」を含む発酵乳に、 糖尿病予備群成人の血糖コントロールを改善しHbA1cを下げる効果を確認
共同通信PRワイヤー / 2024年6月7日 14時0分
-
臨床応用可能な老化細胞除去薬の同定に成功
PR TIMES / 2024年5月30日 18時15分
ランキング
-
1たったこれだけで目薬1本分の効果が得られる…「緑内障に効果あり」に効く眼圧を下げる1日1分の呼吸法
プレジデントオンライン / 2024年6月25日 8時15分
-
2牛肉、うなぎ、あさり、鶏肉など…繰り返される「産地偽装」「産地ロンダリング」のカラクリ
NEWSポストセブン / 2024年6月25日 16時15分
-
3本能寺の変は決して無謀なクーデターではなかった…明智光秀の計画を狂わせた2人の武将の予想外の行動
プレジデントオンライン / 2024年6月25日 10時15分
-
4【お風呂掃除】カビが生えにくくなる入浴後の習慣とは? - リンナイが解説
マイナビニュース / 2024年6月24日 12時27分
-
5「3大疾病」と「7大疾病」の対象になるのはどんな病気?50代が検討するときのポイント
オールアバウト / 2024年6月25日 19時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)